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だるい、疲れやすい……その症状って貧血かも?
女性に多い病気として知られる貧血。しかし、実際に貧血であると自覚するのは難しいともいわれています。いつも感じている症状や不快感は、実は貧血のサインかもしれません。
今回は、貧血の症状や原因、生理と貧血の関係などを解説していきます。
貧血ってどんな病気?
貧血とひと言にいってもさまざまな種類がありますが、ここでは日本人女性の10人に1人が悩んでいるといわれる「鉄欠乏性貧血」について解説していきます。
「貧血」とは、血液中のヘモグロビンが少なくなってしまう状態のこと。
酸素を運ぶヘモグロビンの量が少ないためにカラダ全体が酸素不足になってしまい、疲れやすくなったり、動悸や息切れ、めまいなどの症状が出たりすることがあります。
貧血チェックリスト
年のせい、仕事の疲れだと思っていても、下記の項目に当てはまるものが多い人は貧血の可能性があります。
□ 疲れやすい、だるい、眠気を感じる
□ すぐに息切れ、動悸がする
□ 顔が青白い
□ 爪の色が赤身を帯びていない
□ 爪が薄くて、平らである
□ まぶたの裏が白い
□ 頭痛がする
□ ダイエットをしている
□ 朝食を抜くことが多い
貧血の原因とは?
「鉄欠乏性貧血」の主な原因としてあげられるのは、婦人科系の病気、生理や妊娠、そして一番影響が大きいと言われるのが「日々の食事で充分な鉄分を摂取できていない」ことです。
特に女性は、毎月の生理によって血液が失われるため、男性よりも多くの鉄分が必要になります。
生理のある成人女性の場合、1日あたり10.5mgを摂取することが推奨されています。
しかしながら、20代女性の鉄分摂取量は1日あたり平均6.6mg。
過度なダイエット、朝食を抜くといった食生活を送っている人は要注意と言えるでしょう。
過多月経にも注意!単なる貧血と甘くみないで
鉄分の摂取量が減少していることが「鉄欠乏性貧血」の大きな原因ですが、過多月経を引き起こす婦人科系の病気も原因のひとつといわれています。
代表的な病気は、子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープ、まれに子宮がんも「鉄欠乏性貧血」の原因となります。
そのため、ただの貧血だといって治療せず放置していると、病気が進行してしまう場合があります。しっかりと治療を行いましょう。
貧血を正しく予防しよう
鉄欠乏性貧血を予防するには、意識して鉄分を摂取することが大切です。
しかし、鉄分の吸収率は肉や魚など動物性の食品に含まれる鉄分で10~20%、野菜や豆類など植物性の食品に含まれるもので1~5%と少ないのです。
この吸収率をアップさせるために、鉄分が含まれる食品を食べるときは、果物や緑黄色野菜に多いビタミンCとともに摂るようにするといいでしょう。
貧血の症状は日常生活や仕事にも悪い影響を与えてしまうもの。少しでも気になる症状があれば、医師に相談するなど適切な対応をしていきましょう。
★今回のポイント★
・その疲れや息切れの原因は鉄欠乏性貧血かも
・貧血は婦人科疾患が原因で起こっていることもあるので要注意
・チェックリストに当てはまるものが多い場合は医師に相談を
この記事の監修
婦人科専門医 松村 圭子先生
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