将来子どもが欲しい人へ!受けておきたい検査とは?

晩婚化が進む日本では、結婚後、不妊に悩むカップルが増えてきています。特に女性は35歳を境に妊娠しづらくなるともいわれています。
そこで今回は、子どもを希望する男女が受けておいた方がいい検査を紹介します。

「ブライダルチェック」という言葉を聞いたことがありますか?

これは、妊娠に備えて、婦人科系の病気や母子感染のリスクがある感染症などにかかっていないかどうかを調べる健康診断のようなものです。

女性だけ受けるイメージが強いかもしれませんが、男性のブライダルチェックもあり、感染症の有無や精子の状態を確認することができます。

パートナーとともにブライダルチェックを受ける習慣が、徐々に広がっているといわれています。

そこで今回は、妊娠・出産を考えているすべての人たちに、受けた方がいい検査をご紹介します。

 女性は子宮頚がん検診を受けておこう

最近、テレビやネットでよく見る「子宮頚がん検診」の啓発。

人間ドックなどでの検診も可能ですが、自治体が実施する検診では、20歳以上の女性は検診費用の一部負担で(無料~2,000円程度)検診を受けることができます。

子宮頸がんは、子宮の入り口の子宮頸部という部分に発生するがんの一種です。また、早めに発見すれば、比較的治療しやすいがんだといわれています。

しかし、子宮頸がんの初期は症状がほぼ現れないため、自分自身で気づくことはほとんどなく、検診で発見されることが一般的です。症状が進行すると不正出血が起こったり、おりものに血が混じって茶色になったりすることがあり、これをきっかけに婦人科・産婦人科で検査をして、子宮頸がんが発覚することもあります。

進行した子宮頸がんの治療は難しく、子宮全摘手術や、放射線・抗がん剤治療が必要となる場合もあるので、早期発見がとても重要です。

一方、男性はどんな検査をしておいた方がいいのでしょうか?

男性は結婚前に精子検査を受けておこう

かつては、不妊の原因は女性にあると考えられていましたが、近年の研究から不妊の原因は男女半々にあるということがわかってきました。しかし、女性の検診に比べて、男性の検診はまだ浸透していません。

そんな男性が受けておいた方がいい検診は、精子の数や健康状態などを調べる精液検査です。

精液検査では、精子の数、精液量、精子濃度、運動率、運動の質、精子の形態などを調べます。

1回の射精で放出される精子の数は数億といわれますが、子宮内に着くまでに数十万個程度となり、卵子の周囲に到達する頃には数百個以下にまで減少してしまいます。

この減少率からも、精子が卵子の場所までたどり着くのは、とても難しいことが伺えますよね。

そして、最終的に卵子と結合できる精子はたった1つ。そのため、受精には精子の「質」が肝心だと言えます。また、精子の質が高くないと、無事に妊娠できたとしても継続しにくい場合もあるのだそう。

近年の研究では、生活環境から来るストレスや食生活の乱れなどによって、男性の精子数が減少していることがわかってきています。そのため、不妊問題はますます深刻化しているのが実情です。

しかし、一方で、男性の不妊検査の発展により、不妊の原因が正確に特定できるようになり、的確な治療を受けられるようにもなってきました。

 

妊娠には、男性・女性どちらの力も必要です。不妊検査を行うことで、妊娠・出産に関しての特性を把握し、ライフプラン設計をパートナーと話し合いたいですね。

★今回のポイント★

・女性は、婦人科系の病気・感染症・子宮頸がんの有無を調べよう

・男性は、感染症・精子の状態を調べよう

 

 

この記事の監修
婦人科専門医  松村 圭子先生

初回公開日:2017年5月4日
最終監修日:2021年10月24日

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