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いつの間にか骨折!?若くても油断できない!骨粗しょう症
骨がもろくなり、ささいなことで骨折してしまう骨粗鬆症(骨粗しょう症)。
中高年の女性に多い病気ですが、近年は、極端なダイエットが原因で若い女性にも骨粗鬆症が増えています。
骨粗鬆症を予防するために、若いころからできる生活習慣を探ります。
若い女性にも骨粗鬆症が増えている
骨粗鬆症は、骨の密度が異常に低下した状態をいいます。
骨がもろくなっているため、些細なことで骨折をすることもあります。
骨粗鬆症が原因で足の付け根を骨折し、そのまま寝たきりになるかたも少なくありません。
日本では高齢化によって患者は年々増加しており、2015年で患者数はおよそ1,300人と推測されています。
骨粗鬆症の原因には、食事や運動などの長年の生活習慣が関与しているといわれています。
また、骨の新陳代謝には、女性ホルモンが深く関わっています。そのため、骨粗鬆症は女性ホルモンの分泌量が低下する閉経後の女性に多く見られます。
ただ、近年は無理なダイエットが原因で10~20代の女性にも骨粗鬆症が増えています。偏った食生活によって、骨の形成に必要な栄養素が不足し、骨がもろくなってしまうのです。
そのほか、8~14歳の思春期前後に発症する骨粗鬆症もあります。これは、若年性骨粗鬆症と呼ばれます。
若年性骨粗鬆症は、遺伝やカルシウム代謝異常が関わっているといわれていますが、はっきりとした原因はまだわかっていません。
骨粗鬆症の症状
骨粗鬆症は自覚症状がないまま進行するため、気づいたときには骨がスカスカにもろくなっていた、という例も珍しくありません。
骨折をして、はじめて骨粗鬆症に気づいたという方も多いのです。
例えばこんな症状がいくつも現れたら、骨粗鬆症が疑われます。
・背中や腰が曲がってきた
・身長が縮んできた
・立ち上がるときや重い荷物を持つと背中や腰が痛む
・ささいなことで骨折した
背中や腰の痛みや縮み、曲がりは、スカスカになった腰椎がつぶれ、圧迫骨折を起こしているのかもしれません。
食事と運動で骨粗鬆症を予防
骨粗鬆症の治療では、食事療法と運動療法が基本となります。
食事療法では、骨をつくるのに必要なカルシウムやビタミンD、ビタミンKなどを積極的に摂ります。
カルシウムは牛乳やチーズといった乳製品や、豆腐などの大豆製品、小松菜、小魚などに豊富に含まれています。
ビタミンDを多く含む食品は魚類やきのこ類、ビタミンKを多く含む食品は納豆や緑黄色野菜などです。
また、カルシウムの吸収を妨げるリンやナトリウムは量を控えます。リンは加工食品に、ナトリウムは塩に含まれています。
運動療法では、運動による適度な刺激で、カルシウムの骨への沈着を促したり、骨を作る細胞を活性化させたりします。
運動療法では、ストレッチや体操、ジョギング、サイクリングなどが有効です。
ここにあげた食事療法、運動療法は、骨粗鬆症を予防する生活習慣でもあります。
いつまでも高い骨密度を維持するためには、栄養バランスのよい食事と適度な運動の習慣を若いうちから心がけるとよいでしょう。
★今回のポイント★
・骨粗鬆症は中高年だけの病気ではない
・極端なダイエットが骨粗鬆症を招く
・バランスのよい食事と適度な運動で骨粗鬆症を予防しよう
この記事の監修
婦人科専門医 松村 圭子先生
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