不妊検査に基づき行われる不妊治療にはどのような方法がある?

女性でも男性でも不妊で悩む方が多くいる昨今、不妊検査、不妊治療を行っている方もいます。不妊治療に対する医学は進歩し、現在では出生児の16人に1人が体外受精等による不妊治療で生まれています。(出典 日本産科婦人科学会「ARTデータブック」、厚生労働省「人口動態統計」)
そうはいっても、不妊検査や不妊治療に関して不安を持っている方も多くいることでしょう。その不安を少しでも解消するためには、正しい知識を持つことも必要です。

不妊検査とはどのようなもの?

超音波で卵巣や子宮の状態を見たり、血液検査でホルモンの状態などをチェックして、不妊の原因を見つけます。
それらは月経周期によって変化するものなので、月経周期に合わせて行います。

基本的な検査が基礎体温の測定です。排卵の有無や排卵後の黄体機能を判断します。
他には、下記のような検査があります。

・排卵の時期を判断する子宮頸管粘液検査
・性交後の子宮頸管粘液に存在する精子の状態を判断するフーナーテスト
・子宮の形や大きさ、卵管の狭窄や通過性などの有無を判断する子宮卵管造影検査
・精液検査

原因に基づき行われる不妊治療の方法

不妊治療は、不妊検査の結果に基づいて行われます。
不妊治療にはさまざまな方法がありますが、代表的なものを挙げると次のような治療方法があります。

・タイミング法
通常、最初に行われることが多い治療方法で、排卵期を正確に把握し、排卵直前に性交渉を持ってもらい、自然妊娠を目指します。

・人工授精
フーナーテストの結果がおもわしくない、タイミング法が上手くいかない、不妊の原因が精子にあると考えられる場合、男性の精液を人工的に女性の子宮内に注入する方法です。

・体外受精
体の外で、精子と卵子を受精させ、受精卵を子宮内に戻す治療法です。

・顕微授精
体外受精の一つで、ガラス管などを使い精子を卵子に注入することで受精をさせる方法です。

この記事の監修
婦人科専門医  松村 圭子先生

初回公開日:201542
最終監修日:2021421

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