子宮筋腫が不妊や流産の原因に?治療はどうしたらいいの?

30代以上の女性の3~4人に1人はあると言われる子宮筋腫。子宮内にできる良性の腫瘍ですが、重い貧血や不妊・流産の原因になることがあり、症状によっては治療が必要です。そこで今回は子宮筋腫と不妊・流産との関係、またその治療法についてご紹介します。

子宮筋腫が原因である不妊とは

なかなか妊娠しないので検査してみると、子宮筋腫が不妊の原因になっている可能性があると診断される場合があります。

子宮筋腫が不妊の原因となるのは、筋腫のある子宮がデコボコしていて硬く、受精卵が着床しにくいからです。また、位置によっては子宮筋腫が卵管を圧迫し、精子や受精卵が通りにくくなっていることも考えられます。

しかし、子宮筋腫のある人がみんな不妊というわけではなく、筋腫の状態や位置によっては自然妊娠する人もいます。

子宮筋腫以外の要因が重なって不妊になっているケースもありますから、医師と相談のうえ治療法を検討しましょう。

気を付けたい流産や早産のリスク

子宮筋腫は、妊婦健診で超音波検査を受けて初めて分かる人もいます。そのまま特に治療しなくても無事に出産できるケースは多いのですが、中には流産や早産の原因になることもあります。

通常、妊娠すると子宮は柔らかさを増し、次第に大きくなっていくのですが、筋腫がある子宮は硬くて形もいびつなため、スムーズに大きくなることができません。

また、大きくなっても通常の子宮に比べて収縮しやすく、流産につながりやすいのです。同様の原因で、早産のリスクも高いので子宮筋腫があると診断された方は、妊娠中は医師の指示に従って過ごすようにしましょう。

年齢や妊娠希望を考慮して最適な治療法を

子宮筋腫の治療は手術と薬によるものがあります。

手術は子宮全摘出と筋腫だけを取り除く方法があり、患者の希望を考慮して選択します。また薬を使った治療では、ホルモン剤で筋腫を小さくして症状を抑える方法や、鉄剤や痛み止めを服用して様子を見る対症療法があります。

その他にも、子宮を温存したうえで各種症状を和らげる「子宮動脈塞栓術」や、超音波で筋腫を焼いて治療する「集束超音波治療」なども行われるようになりました。
年齢や妊娠の希望有無などを考慮し、医師と相談しながら自分に合った治療法を選ぶようにしましょう。

 

この記事の監修
婦人科専門医  松村 圭子先生

初回公開日:2015年4月10日
最終監修日:2021年10月24日

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