赤ちゃんの先天性疾患「神経管閉鎖障害」のリスク軽減のために、今すぐできるたったひとつのこと

妊娠中や妊活中、そして「いつか赤ちゃんがほしい」と思うすべての女性に、積極的に取ってほしい栄養素があります。それは、「葉酸」。妊娠初期のママの葉酸不足が、赤ちゃんの先天性疾患「神経管閉鎖障害」の原因になってしまうかもしれません……

あなたは足りている? 赤ちゃんの発育に欠かせない栄養素「葉酸」

神経管閉鎖障害は、妊娠初期に子宮内の赤ちゃんの脳と脊髄がうまく形成されないことで起こります。神経管閉鎖障害のうち日本で頻度が高いのが、脊髄の形成が障害される「二分脊椎症」。(※1)二分脊椎症を持って生まれた赤ちゃんは、歩行障害や排泄障害などの障害がみられることが多く、生涯にわたって治療やリハビリテーションが必要になることもあります。(※2)

実は二分脊椎症は、水溶性ビタミンB群の1種である葉酸を摂取することで発症リスクが低くなることがわかっています。そのため厚生労働省は、2000年から妊娠可能な年齢の女性に対して葉酸の摂取を呼びかけていますが、日本の二分脊椎症の発症率は増加傾向が続いています。米国やドイツなど他の先進国では減少しているにもかかわらず、なぜ日本では増えているのでしょうか?(※3)

その理由に挙げられているのが、日本のプレママたちの葉酸摂取不足。
厚生労働省は日本人妊婦の1日当たりの葉酸推奨量を480μgとしています。しかし、2012年に実施された国民健康・栄養調査の結果から、プレママたちが実際に摂取している葉酸の量は、推奨量の半分にも達していないという実態が明らかになったのです!

食事だけでは難しい! 葉酸を効率よく摂取するには?

葉酸は細胞増殖や臓器形成に不可欠な栄養素で、胎児の細胞増殖が活発になる妊娠初期は必要量が大幅にアップします。葉酸は体内ではつくられないので、食物から摂取するかサプリメントで補わなくてはなりません。(※5)厚生労働省は食事だけでなく、サプリメントからの摂取も推奨しています。
「葉酸を多く含む緑黄色野菜や果物をちゃんと食べているから、サプリメントは飲まなくても大丈夫!」と思った人もいるかもしれませんね。でも、プレママに推奨されている「1480μg」を賄うには、下の表で示した量を毎日食べ続ける必要があります。

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また、自然食品に含まれている葉酸は、体内に消化吸収されるまでの代謝過程でさまざま影響を受け、体内で有効利用できるのは摂取した量の50%以下に過ぎません。(※1)葉酸を食事だけで十分に摂取するのは、まさに“至難のワザ”なのです。
一方、サプリメントに含まれている化学合成された葉酸なら、摂取量の85%が体内で有効活用されます。毎日の食事で足りない分をサプリメントで補えば、効率よく葉酸が摂取できそうですね!

さらに、二分脊椎症などの神経管閉鎖障害は妊娠のごく初期に起こるため、葉酸は妊娠前から妊娠初期にかけて最も多く摂取することが重要です。特につわりで食事がおろそかになりがちな妊娠初期には、サプリメントをうまく利用してみてください。(※6)

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ただし、サプリメントに含まれる化学合成された葉酸の耐容上限量(健康障害をおよぼす危険のない量)は、18~29歳の女性で900μg/日、30~49歳では1,000μg/日とされています。(※7)サプリメントを利用する場合は、この上限量を超えないように気をつけましょう。

 

情報提供元:バイエル薬品

※1:厚生労働省e-ヘルスネット 「葉酸とサプリメント ‐神経管閉鎖障害のリスク低減に対する効果」
※2:日本先天異常学会 神経管閉鎖障害(声明文)「葉酸サプリメントの摂取により神経管閉鎖障害の発症リスクを減らしましょう」
※3:International Clearinghouse for Birth Defects Surveillance and Research (ICBDSR). Annual Report 2013
※4:厚生労働省 平成24年度国民健康・栄養調査結果より
※5:厚生労働省 難治性疾患克服事業・研究班 葉酸普及研究会
※6:厚生労働省 先天異常の発生リスクの低減に関する検討会「神経管閉鎖障害の発症リスクの低減に関する報告書 平成12年12月」
※7:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年)」

 

この記事のキュレーター

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