あなたはどのタイプ?漢方での体質分類 タイプ別ワンポイントアドバイス

肩こり・冷え性・便秘など、「なんとなく調子が悪い」という経験は誰にでもあるのでは?

漢方では、こうしたカラダの不調は「気・血・水」のバランスが乱れて起こると考えられています。人のカラダはそれぞれのバランスによって6つのタイプに分類されます。健康なカラダ作りのために、自分がどのタイプなのかを知りましょう。

6つの体質タイプ

人間のカラダは「気(き)」・「血(けつ)」・「水(すい)」の3つの要素で成り立っています。

気はエネルギー、血は血液とその働き、水は体液とその働きのこと。

この3つが体内を循環することで健康が保たれています。

その流れが滞ったり不足したりすると、調子が悪くなってしまいます。

● 気

血液や体液の流れを整え、代謝を促す。

 

● 血

栄養を全身に運び、老廃物を回収する。

 

● 水

カラダを潤し、体内を循環することで体温を調節する。

 

この3つのバランスによって、体質は6つのタイプに分かれます。

タイプごとに気をつけるべきことも違うので、自分がどのタイプに当てはまるのかをチェックしてみましょう。

 

元気が足りない
「気虚(ききょ)タイプ」

気虚はひと言で言えば「エネルギー不足」。

体力がなくて疲れやすく、免疫力も低いので風邪を引きやすい人が多いのが特徴です。

 

□ 集中力がない

□ 寝起きが悪い

□ 胃腸が弱い

□ むくみやすい

□ 風邪をひきやすい

 

無理がきかないタイプなので、睡眠・休養をしっかり取りましょう。胃腸も弱いので、冷たいものや脂っこいものにも気をつけてください。

 

フラフラしがちな
「血虚(けっきょ)」タイプ

文字通り「血」が不足しがちな体質のこと。

全身に栄養が行き渡らず、めまいなどを起こしやすい状態です。また、肌や髪が乾燥しやすい傾向もあります。

 

□ 寒がり

□ めまい・立ちくらみを起こしやすい

□ 手足の冷え

□ 髪がパサパサしていて抜けやすい

□ 小ジワが多い

□ 不眠傾向

 

血が不足しがちと聞くと「貧血」を思い浮かべるかもしれませんが、血虚は貧血とは違います。

血虚は血が十分ではない状態ですが、貧血は血液中のヘモグロビン濃度が低い状態のことを指します。

血が少ない=血虚、血が薄い=貧血というイメージです。

無理なダイエットなどは避け、規則正しい生活を送るように心がけましょう。

 

暑がりで熱っぽい
「陰虚(いんきょ)」タイプ

「水」が不足しがちで、カラダの熱が過剰なタイプ。カラダに潤いがなく、皮膚の乾燥や便秘などの傾向があります。

 

□ のぼせ・ほてりを感じやすい

□ 空ぜきが出る

□ 便秘がち

□ 乾燥肌

□ やせ気味

 

漢方では、「水」は夜のうちに作られると考えられています。

夜更かしはせず、睡眠をしっかり取りましょう。また、辛い食べ物は水分を奪うので控えめに。

 

イライラしがち
「気滞(きたい)タイプ」

「気」の巡りが悪い状態で、主に自律神経系が緊張し、コントロールがうまくいかずに不安定になりがちです。

 

□ イライラしがち

□ 憂鬱になりやすい

□ ゲップやオナラが出やすい

□ 便秘と下痢を繰り返しやすい

 

滞った「気」の巡りを良くするには、ジャスミン茶などの香りの良いものがおすすめです。

リラックスすることが大切なので、物事を深刻に考えすぎないように心がけましょう。

 

血行不良の
「瘀血(おけつ)タイプ」

「血」の巡りが悪く、滞りがちなので、シミ・くま・ニキビなどの皮膚トラブルや、肩こり・関節痛・頭痛などを起こしやすいタイプです。

 

□ アザができやすい

□ シミ・くまが出きやすい

□ 肩や首などがこる

□ 肌がくすみやすい

 

運動やストレッチなどで血の巡りを良くしましょう。

長時間同じ姿勢をとることも避けるように気をつけてください。

 

むくみが気になる
「水滞(すいたい)タイプ」

水分の代謝が悪く、「水」が滞っている状態です。

汗かきで便がゆるくなりやすい人が多く、カラダがなんとなくだるく感じるのも特徴です。

 

□ むくみやすい

□ 軟便・下痢ぎみ

□ 冷えやすい

□ 汗をかきやすい

□ 太り気味

 

暴飲暴食は避け、お酒やタバコも控えるようにしましょう。

軽い運動をすると余分な水分や老廃物が出やすくなります。

 

体質は6つに分かれていますが、複数タイプを持つ人も多くいます。当てはまると思ったものがあれば参考にしてみてくださいね。

 

★今回のポイント★

・人のカラダは「気・血・水」のバランスで健康が保たれている

・「気・血・水」のバランス状態で6つの体質に分類される

・複数のタイプに当てはまることも多い

 

 

この記事の監修 
婦人科専門医  松村 圭子先生

 

この記事のキュレーター

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