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更年期症状に悩むあなたへ。婦人科受診前に行いたい5つのステップ
ホットフラッシュや肩こり、不眠など更年期のつらい症状で悩んでいませんか?
更年期症状は婦人科で治療を受けることで改善できます。
一部の漢方を除き、健康保険が適用されるので、経済的な負担が少ないのもうれしいところです。
この記事では、受診前に知っておきたい5ステップをご紹介します。
更年期の症状で婦人科を受診する目安は?
更年期の症状は、一般的に45〜55歳頃に現れやすいといわれています。
更年期の主な症状
●ホットフラッシュ(ほてり・のぼせ・発汗)
●肩こり
●疲れやすい
●頭痛
●腰痛
●不眠
ただし、似た症状には高血圧や甲状腺疾患、うつ病など別の病気が隠れていることもあるので、自己判断せず医師の診察を受けることが大切です。
更年期障害と診断されれば、自分に合った治療を受けることができ、つらい症状を軽減できます。
受診の目安としてよく使用されるものに「SMIスコア(簡略更年期指数)」があります。
合計50点を超えた場合、またはひとつでもつらい症状がある場合は、受診を検討しましょう。
■SMIスコア(簡略更年期指数)
症状の程度(なし〜強)をチェックし、記載されている点数を足して合計点を出してください。どれか1つの症状でも強く出ている場合は「強」を選択しましょう。
出典:小山ら 更年期婦人における漢方治療 : 簡略化した更年期指数による評価 (1992:9:30-34 産婦人科漢方研究のあゆみ
受診前に行いたい5ステップ
婦人科を受診しようと思ったら、次の5ステップを行っておくとスムーズです。
ステップ1 症状の記録をつける
ホットフラッシュや肩こり、頭痛、不眠といった症状が出ている場合は、いつ・どれくらいの症状があったかを手帳やアプリなどを使って記録しておきましょう。
ステップ2 月経の有無・最終月経の情報を記録する
婦人科を受診すると、問診で生理について確認されます。
- 生理周期
- 生理期間
- 最後にあった生理の開始日・終了日
を答えられるように、あらかじめ記録しておきましょう。
ステップ3 自分や家族が今までかかった病気を確認する
婦人科の問診では、自分が今までかかった病気(既往症)について聞かれます。
かかったことのある病気によっては、更年期障害と診断された場合に受けられる治療が変わってくるためです。
また、以前かかったことのある病気が、現在の症状に関係している場合もあります。
病気によっては遺伝の影響を受ける可能性もあるため、家族(両親・子ども・祖父母など)の持病があれば確認しておくことも大切です。
ステップ4 現在治療中の病気、飲んでいる薬をまとめておく
現在、病院にかかっている病気があれば、正しい病名をメモしておきましょう。
もし、飲んでいる薬があれば、お薬手帳か薬の説明書を用意しておくとスムーズです。
更年期症状の治療のために薬を処方する場合、同じような種類の薬や飲み合わせが悪い薬を出してしまうと、重い副作用が起こるリスクがあるためです。
ステップ5 診察時に聞きたいことをまとめておく
診察時にパッと思いつかないこともあるので、医師に質問したいことを事前にメモしておくと安心です。
質問の例
●日常生活で気をつけたほうがよいことはありますか?
●閉経前の生理の様子はどうなりますか?
●更年期太りを改善するにはどうしたらいいですか?
診察と検査の流れ
婦人科を受診すると、以下の流れで診察や検査が行われます。
1.問診
問診票に記入した後、医師の診察で現在の症状や生理の有無などについて確認があります。
2.検査
問診の結果や状況によって、以下のような検査が行われます。
- 身長・体重・血圧の測定
- 血液検査(女性ホルモンの数値・貧血の有無・肝機能の状態など)
- 婦人科検診(内診・超音波検査・細胞診など)
- 乳がん検診(触診、マンモグラフィーまたは超音波検査)
更年期症状がある場合は、内診で超音波検査を行い、子宮や卵巣の状態を確認することが一般的です。
乳がん検診・子宮頸がん・子宮体がん検診を1〜2年以内に受けている場合は、これらのがん検診が省略される場合もあります。
医療機関や医師の方針などによって検査項目が変わることはありますが、検査を行うことでホルモンバランスの変化を詳しく知ることができ、適切な治療法の選択につながります。
安心した日々を過ごすために
更年期を迎え、カラダやココロに新たな変化が訪れたことに、とまどいや不安を覚えるのは当たり前。
そんな時、婦人科はあなたの強い味方になってくれるでしょう。
更年期の症状には他の病気に似たものもあるので、婦人科で詳しい検査を受け、医師に正確な診断をしてもらうことが重要です。
万一他の病気だったとしても早期に発見できれば、早期に治療を始められます。
新たなライフステージの始まりを快適に過ごすためにも、婦人科の受診を検討してみましょう。
この記事の監修
婦人科専門医 松村 圭子先生
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