『妊活夫婦』思わず共感!グッとくるシーン ~妬み・悲しみ・喜び編

©駒井千紘/comico

2017年にスタートし、連載終了後の今も妊活中の女性を中心に共感の嵐を巻き起こしている人気コミック『妊活夫婦』。
著者の駒井千紘さん自身が不妊治療の経験者でもあり、妊活のリアルが詰まった作品のなかから、とくに読者がシンパシーを感じたシーンを厳選してご紹介します。
今回は後編として、『妬み・悲しみ・喜び』のシーンです。

『妊活夫婦』思わず共感!グッとくるシーン #2
※参考:「妊活たまごクラブ 初めての不妊治療クリニックガイド 2023-2024」

●『妬み』のシーン

勝負をしているわけではないけれど、妊活仲間が先に妊娠したら、あなたは素直に祝福できますか?
妊娠できる時間は限られているからこそ、抑えようとしても妬みやあせりといった感情が顔を出すこともあるのでは?

グッとくる『妬み』のシーン

グッとくるシーン6
©駒井千紘/comico

痛い思いをして採卵できたものの、芳しい結果が得られず落ち込んでいた栄子は、偶然電車で先に妊娠した徳丸さんを見かける。余裕のなさから自分が嫉妬していることに気づき、ますます落ち込む負のループに。

■妊活経験者に共感ポイントを聞きました

★職業:会社員
★妊活開始年齢:40歳
★不妊治療歴:2年(現在も妊活継続中)
【共感ポイント】
公園に集まるママや赤ちゃんを見るのがつらい時期があった。
子どもが何人もいて、幸せそうに見える家族を見ると羨ましく、妬ましい。

★職業:主婦
★妊活開始年齢:34歳
★不妊治療歴:4年(自然妊娠)
【共感ポイント】
同じ年の友人が妊活を始め、アドバイスをしていた私より先に妊娠。
同じ年でも違うんだなぁ、と妬みと羨ましさが混じった。

●『悲しみ』のシーン

ただでさえ妊活中はセンシティブになっているのに、望んだ結果が得られず、きつい思いをすることも。
とことん悩み、でもつらいことにも背を向けず、前向きに取り組み続ける強い気持ちが妊活には必要なのかも。

グッとくる『悲しみ』のシーン

グッとくるシーン7
©駒井千紘/comico

全身麻酔で初めての採卵をしたものの、結果は予想よりも数が少なく、卵子の質も満足いくものとは言い難く……。
これまでの苦労、妊娠しないかもしれないという不安で、思わず一郎に泣きながら電話してしまう栄子。

グッとくる『悲しみ』のシーン

グッとくるシーン8
©駒井千紘/comico

何度タイミング法を試みても妊娠しなかった原因が栄子だけではなく、自分にもあったことを知り、離婚を切り出す一郎。ショックから出た一郎の唐突な発言に、栄子は寄り添って欲しかっただけなのに……。すれ違う2人。

■妊活経験者に共感ポイントを聞きました

★職業:会社員
★妊活開始年齢:29歳
★不妊治療歴:1年(タイミング法で妊娠)
【共感ポイント】
私は会社を中抜けして病院に行き、時間の工面で大変だったのに、夫はタイミングを取る時に「今日しなくてもいいだろ」と自分勝手な返事をしてきた。
自分だけ努力をしている気がして、すごく悲しかった。

★職業:パート
★妊活開始年齢:37歳
★不妊治療歴:3年(体外受精で妊娠)
【共感ポイント】
質のいい卵子が採れ、子宮に戻したものの、妊娠には至らなかったこと。

●『喜び』のシーン

妊活は1人ではできません。パートナーだけでなく、さまざまな人に支えられ、自分は1人ではないことにあらためて気づかされることもあるでしょう。そんな喜びを感じられるシーンをお届けします。

グッとくる『喜び』のシーン

グッとくるシーン9
©駒井千紘/comico

不妊治療を理由にやりたい仕事を諦めようとしていたとき、バリキャリで自分とは合わないと思っていた上司が助け舟を。おかげで仕事と治療の両立ができることに。栄子の頑張りを認めてくれていたこともわかり、それも喜びに。

グッとくる『喜び』のシーン

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©駒井千紘/comico

妊活に対する意識の差から栄子とけんかをした一郎。しかし不妊治療の大変さを知り、栄子と一緒に前向きに治療に取り組むことに。意地を張らず、お互い相手を思いやり、素直になることが妊活の第一歩と言えそうです。

■妊活経験者に共感ポイントを聞きました

★職業:主婦
★妊活開始年齢:34歳
★不妊治療歴:4年(自然妊娠)
【共感ポイント】
妊活しているのを知っている身内や友人から、体にいいお茶をはじめ妊活グッズを差し入れてもらったこと。
周囲のやさしさに触れ、うれしかった。

★職業:会社員
★妊活開始年齢:33歳
★不妊治療歴:2年(1人目はタイミング法、2人目は顕微授精で妊娠)
【共感ポイント】
通っていた不妊専門の鍼灸院では、鍼灸師さんに不妊治療の悩みや愚痴を言え、とても気持ちが楽になった。

★職業:主婦
★妊活開始年齢:34歳
★不妊治療歴:4年(自然妊娠)
【共感ポイント】
普段は無口な夫と今後の生活について話したり、治療した日は家事を進んでやってくれたり、ねぎらってくれた。
そして夫も治療に前向きだったことが本当にうれしかった。

★職業:パート
★妊活開始年齢:37歳
★不妊治療歴:3年(体外受精で妊娠)
【共感ポイント】
治療を通して、思っていたより夫が私に寄り添ってくれていたことに気づけた。

【作者・駒井千紘さんが不妊治療を振り返る】「これから妊活・不妊治療を始める人へ」生活のすべてを妊活に捧げずゆとりを持って将来を考えて

親をはじめとする周囲からの「早く子どもを」のプレッシャー、友人に先を越されたときのあせり。世間体が気になったり、周囲と比較したりはよくあることですが、そんなことは気にしないで、と言いたいです。不妊治療中は、すべてが妊活を中心に回りがち。例えば食事にしても妊活にいい食材だから食べるなど、生活のすべてが妊活になると燃え尽きます。気楽に構えて自分をいたわりながら、治療をしてほしいです。

情報収集も大事ですが、それに振り回されるようなら話半分で聞くくらいの心の余裕を持てるようにしたほうがいいと思います。多様性のある将来を見越し、どう生きていくか、パートナーとしっかり相談しながら、妊活から先のライフプランを考えてもいいかもしれません。

『妊活夫婦』

『妊活夫婦』
©駒井千紘/comico

32歳の幸田栄子は、夫・一郎と結婚2年目で妊活を開始するもなかなか妊娠できず、不妊治療を勧められる。妊活のさまざまな困難に遭遇し、幸せそうに見える家庭の裏側を描く。
comicoほか、Kindle版も好評発売中。

●駒井千紘 Profile

著者:駒井千紘さん

メーカーで商品企画を経験後、独立して漫画家·イラストレーターとなる。自身の約2年にわたる不妊治療の経験を投影した『妊活夫婦』が評判を呼ぶ。現在comicoで『妊活夫婦』第2章を好評掲載中。2児の母。

●漫画/駒井千紘
●構成/編集部
●取材·文/津島千佳

※記事掲載の内容は2023年8月25日現在のものです。以降変更されることもありますので、ご了承ください。

▼『妊活たまごクラブ 初めての不妊治療クリニックガイド 2023-2024』は、妊活から一歩踏み出して、不妊治療を考え始めたら手に取ってほしい1冊。

この記事のキュレーター

妊娠・出産・育児の総合ブランド「たまひよ」。雑誌『妊活たまごクラブ』『たまごクラブ』『ひよこクラブ』を中心に、妊活・妊娠・出産・育児における情報・サービスを幅広く提供しています。

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