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「でも、授からない…」不妊治療専門クリニックで体外受精にトライ【安田美沙子・今だから話せる私の不妊治療】
20代の頃から子宮内膜症を患い、結婚後は卵管の癒着も判明。その治療を経て、体外受精で子どもを授かった安田美沙子さん。
妊活中の心の持ち方や夫婦関係、当時の思い…。2人の男の子の母になった今だから話せる不妊治療のすべてを語っていただきました。
安田美沙子さんの妊活振り返りインタビュー『今だから話せる私の不妊治療』。今回お届けする<前編>では、結婚から妊活スタート、体外受精へステップアップした、当時のお話しを妊活たまごクラブがお聞きしました。
妊活振り返りインタビュー・安田美沙子さん「今だから話せる私の不妊治療」 #1
※参考:「妊活たまごクラブ 不妊治療クリニック受診ガイド 2022-2023」
卵管の手術を経てステップアップを決意
第1子を妊娠中、『妊活たまごクラブ 2017-2018』に登場し、妊活中の生活について語ってくれた安田美沙子さん。あれから5年…。5才と2才、2人の子どもの母となった安田さんに改めて妊活を振り返ってもらい、時間を経た今だから思うこと、読者の皆さんに伝えたいことをお話しいただきました。安田さんは31才のときに結婚。1年後に結婚式を挙げると、すぐに妊活をスタートしました。
「20代の頃に婦人科で子宮内膜症と診断され、通院して治療を続けていました。結婚後、治療もだいぶ落ち着いていたので、ずっと診ていただいていた先生に『そろそろ子どもを考えたい』と相談したら、『子宮も(内膜症が)きれいになっているから、いいと思うよ』と。だから何の不安もなく、妊活を始めたんです」
でも、授からない…。安田さんはすぐに不妊治療専門クリニックへ足を運びました。
「私のまわりのスタッフさんのなかに不妊治療をしている人がいて、『いいクリニックがあるよ』と紹介してくれたんです。そこで卵管造影検査をしたら、卵管の癒着が判明しました。検査はめっちゃ痛かったけど、痛かったからこそ『あ、これが(不妊の)原因か』と自分でも納得。『理由がわかったんだから、それをクリアしていけばいいんだ』と、すぐに気持ちを切り替えました」
「ステップアップしたほうが早い」。医師の言葉を信じて体外受精を決断しました
その後、癒着を剝離するために腹腔鏡手術を受けた安田さん。しかし、卵管の通りは多少よくなったものの、そのままではタイミング法や人工授精では妊娠しづらいことを術後に医師から告げられました。
「次もこのまま頑張るか、ステップアップして体外受精にトライするか、選択を迫られました。先生は『ステップアップしたほうが早いと思います』。私はせっかちな性分で、悩むのも時間をかけるのも嫌だったから、『じゃあ、ステップアップします』と答えました。さすがに術後すぐ、まだベッドに寝ている状態で先生から話を聞いたので『何のための手術やったん?』と思ったけれど、『自分がやれることは全部やってみよう。手術も1つの経験としてポジティブにとらえよう』という気持ちで受けたんです。そのうえで先生がステップアップしたほうがいいと言うのなら、そのとおりにするのが妊娠へのいちばんの近道なんだろうなと思ったので、先生と医療を信頼して決断しました」
こうして、34才のときに初めての体外受精にトライ。
「1回目の採卵では卵子が4、5個しか採れず、妊娠には至りませんでした。でも、2回目の採卵では21個も採れたんです!それがうまくいって、2回目の体外受精で妊娠することができました」
妊娠判定の日は、自分の心臓の音が聞こえるくらいドキドキしたという安田さん。
「1回目でダメだったときに落ち込んだから、2回目はあまり期待しないようにしていたんです。期待しすぎると、ダメだったときにつらすぎるから。あえて感情をなくして“無”の心でクリニックに行きました。『妊娠しましたよ』と言われたときも、“無”すぎて『あ、はい』みたいな感じでした。今になればもったいなかったなと思うけれど、当時は大喜びはできず…それくらい極限だったのかもしれません。“無”にならないと自分の気持ちを守れなかった、それが自分がラクになれる唯一の方法だったんだと思います」
信頼できる医師との出会いが決め手に
知人からの紹介をきっかけに足を運んだ不妊治療専門クリニック。そこに通う決め手となったのは、クチコミ以外にも。
「そのクリニックが家から近かったので、無理なく通えるかなと思いました。そして、不妊治療の実績が多いクリニックだったことも決め手に。先生たちの経験値も高いと思い、それを信頼して決めました」
クリニックでは医師との相性も重要なカギに。
「先生との相性もよかったです。私はおっとりして見られがちなんですけど、本当はせっかちでサバサバしているところがあるので、ズバズバ言ってもらったほうがありがたい。明確にハッキリ言ってくださる先生だったので助かりました」
ここでいいんだろうか、この医師に任せて大丈夫なんだろうか…迷いがちなクリニック選びですが、「自分と合わないと感じたら転院すればいい」とキッパリ。
「私が子宮内膜症の治療をしていたとき、相性の悪い婦人科の医師がいました。すごくひどいことを言われたりして…。それが嫌で病院を変えたら、信頼できる主治医に出会うことができたんです。ただ、その主治医のいる婦人科は妊活専門ではなかった。不妊治療をするなら専門のクリニックがいいと思い、知人に教えてもらったクリニックに通うことにしました。だから、医師との相性が悪く、通院がストレスになるくらいなら転院すればいいと思います。そして『この先生は信頼できる』と思ったら、信じてついて行けばいい。私はそんなふうにして、いい出会いを得ることができました」
安田美沙子さんのインタビュー<後編>では、不妊治療中の夫婦の関係性の変化、また読者へのメッセージをお聞きしました。
ぜひ、ご覧ください!
●安田美沙子さんの妊活STORY
20代●子宮内膜症が判明
婦人科に通院して治療。ピルを服用。婦人科を転院。
31才●結婚
ファッションデザイナーの男性と結婚。
33才●不妊治療専門クリニックへ入籍から約1年後、結婚式を挙げてすぐに妊活をスタート。
34才
●卵管の癒着を手術
卵管造影検査で卵管の癒着が判明。腹腔鏡手術を受ける。
●体外受精
医師からステップアップを提案され、体外受精にトライ。2回目で妊娠。
35才●第1子を出産
36才●2人目妊活
再び体外受精にトライ。1回目で妊娠!
37才●第2子を出産
●安田美沙子 Profile
1982年京都府出身。タレント、ランナーとして幅広く活躍。2男子の母。
four o five CEOを務めながら、日本の伝統技術とコラボレーションしたブランドディレクター。
食育インストラクター、健康食コーディネーター、ランニングアドバイザーの資格を取得。
食育団体Chefoodに所属し活動。
著書『安田美沙子のRunから始まる笑顔な暮らし 美・食・走るーーー私のゆる楽しい日々の習慣~』(小学館)も好評発売中。
●撮影/土田凌
●スタイリング/河野素子
●ヘア&メイク/NANA(ABPinc.)
●構成・文/本木頼子
ハイネックニット、スカート/ともにエレンディーク、右手リング/アグ、ピアス/ノムグ、左手リング/本人私物、カチューシャ、靴/スタイリスト私物
※記事内容、日付、監修者の肩書、年齢などは掲載当時のものです。
▼『妊活たまごクラブ 不妊治療クリニック受診ガイド 2022-2023』は、妊活から一歩踏み出して、不妊治療を考え始めたら手に取ってほしい1冊。
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