第一子誕生・やしろ優 自身の妊活を振り返って「担当医に、今だから質問したいこと」

●やしろ優さん・オンラインで取材しました!


結婚5年半にして、先日芸人の野村辰二さんとの間に赤ちゃんが誕生した、やしろ優さん。
妊娠に至るまでには、心強い先生との出会い、ダイエット、温活などさまざまな出来事がありました。その妊娠までの道のりを先生とともに振り返っていただきます。

やしろ優さんの妊活ドキュメント<前編>では、結婚から妊活までのお話しを妊活たまごクラブがお聞きしました。

『妊活ドキュメント やしろ優さん「私の妊活ストーリー 担当医に、今だから振り返り質問」』 #1
※参考:「妊活たまごクラブ 2022-2023年版」

 

「私の気持ちがへこんだら、妊活をやめようと事前に夫婦で話し合いました」(やしろ優さん)

●やしろ優さん・インタビュー時は妊娠34週目。出産準備もほぼそろい、赤ちゃんを待つばかりでした。
●やしろ優さん・インタビュー時は妊娠34週目。出産準備もほぼそろい、赤ちゃんを待つばかりでした。

赤ちゃんが欲しいと思いつつ4年の月日が経過

――いつも楽しいものまねで私たちを笑わせてくれるやしろ優さん。
同じくお笑い芸人の野村辰二(しんじ)さんと結婚したのは2016年7月。やしろさんが29歳のときでした。

「私たちはつき合いが長かったんですけど、結婚したら子どもが欲しいね、という話はしていました。お互いに子ども好きなので『みんなごはんだよ~!』と言うとたくさん子どもが集まってくるような家庭に憧れていて。かといって、具体的に妊活をしていたわけでもなく、赤ちゃんは自然にできるだろうくらいに考えていました」

――仕事が忙しく、あっという間に結婚して4年が経過。そんな矢先、やしろさんの妹さんが女の子を出産しました。

「このころから私たちに自然に赤ちゃんができないのはどうしてだろう?と考えるようになりました。まずは、自分の体をちゃんと調べてみようと思って婦人科でスクリーニング検査を受けました」

――そこでわかったのは、本来、低温期と高温期の二相になるはずの基礎体温がやしろさんの場合、一相性になっていて、プロゲステロンいうホルモンが十分に分泌されていない黄体機能不全であること、そして左右の卵管が詰まっている両側卵管閉塞であることでした。

「それまで生理はちゃんと来ていましたが、基礎体温を測って初めて二相になっていないことがわかりました。先生から『卵子と精子が本来出会うはずの卵管が詰まっているから、手術をするか体外受精にするかどうしますか?』と聞かれて、自然妊娠をしたかったので迷わず手術を選びました」

――2021年3月に卵管を通す卵管鏡下卵管形成術を受けたやしろさん。
ところがその後なかなか生理が来なくて心配になり、検診で先生に相談しようと思っていた日、なんと妊娠していることがわかったのです。

「優がへこんだら意味がない」全面的に協力してくれた辰二さん

●やしろ優さん:ご両親が喜んでくれたエピソードを語ってい オンラインで取材るときには思わず涙が…。
●やしろ優さん:オンラインで取材中、ご両親が喜んでくれたエピソードを語っているときには思わず涙が…。

――妊娠がわかった日、コロナ禍で病院に入れず駐車場で待機していた夫の辰二さん。やしろさんのサプライズ報告にはただただ「え?うそ!?」と半信半疑だったそうです。
辰二さんとは妊活する前に、どこまで妊活をするか話し合いをしていました。

「妊活するにあたり、しんちゃん(辰二さん)とは『すごくつらくなったらやめよう』と決めていました。体外受精になるとお金がかかるし、その判断はそのときにならないとわからないけれど、メンタルがとにかく大事だと思ったんです。夫は『優次第で決めていいよ』とバックアップしてくれました」

――それだけに予想以上に早かった妊娠報告にはとにかく驚いていたそうですが、同じくやしろさんのご両親もびっくりしたのだとか。

「実はエコー写真をレターセットに入れて何も言わずに両親に渡したんですけれど、父は同時期に第二子を授かっていた妹のエコー写真だと思ったみたいなんです。父は妹が先に妊娠したことを密かに心配してくれていたみたいで…。私のエコー写真だとわかった途端に泣いて喜んでくれたのがうれしかったです」

――妊娠したことで、家族の絆を知るきっかけにもなったようです。

大らかな中川先生からの励ましも後押しに

――やしろさんの妊活から出産までを担当していたのが帝京大学医学部附属病院の中川一平先生。
いつも大らかで前向きな言葉をかけてくれる中川先生との出会いも大きかったとやしろさんは言います。

「私はもともとズボラ人間なので、基礎体温すら毎日同じ時間に測るのも大変で…でも、先生はきっと『この人を責めたらもっとやらなくなる』って察知したんでしょうね(笑)。こうしなさい、ああしなさいって言わないんです。妊活中に少し神経質になって体を温めようと温活していたときも「体調がラクになるなら、でいいですよ」なんてラフな感じで。あとダイエットもしていたので、検診で話をするとうれしそうに『ファイトー、いけいけ~!』なんて、楽しそうに応援してくれるんですね。私がぽっちゃりしているのを知りながら、あえて目標値とか言わないで肯定してくれるすてきな先生なんです。家から病院まで少し遠いのですが、妊活から出産まで一貫して同じ先生が見てくれる病院って少ないんですよね。だから、先生の下でずっとお世話になろうと決めました。担当医の先生との相性ってとっても大事。中川先生は私にとってまさにヒーローでした。」

担当Dr.中川一平先生より「最初に妊活をしっかり理解し、ご夫婦で話し合って方向性を決めていたのがよかったですね」

●担当Dr.中川一平先生
●担当Dr.中川一平先生

「赤ちゃんが欲しい」と思った時点ですぐ検査を

現在、日本のガイドラインでは1年間夫婦生活をして妊娠しない場合は、何かしら不妊の原因があると定義されています。

やしろさんの場合、妊娠したいと思って僕のところに来てすぐに検査をして、原因がわかったのがよかったですね。
検査をしても不妊の原因がわからない場合もありますが、やしろさんのように原因がひとつに限らないこともあります。
でもスクリーニング検査をして原因がわかれば、無駄に時間を費やす必要もなくなります。

両側卵管閉塞になると、手術か体外受精のどちらかの選択になりますが、すぐに手術を決断され予想以上に早く妊娠ができたのでそれもよかったと思います。

担当医には何でも聞いて密なコミュニケーションを

最近は、やしろさんのように仕事をしながら子どもも欲しいと望んでいる方がほとんどです。しかし、不妊治療を始めると病院に何度も通ったり、決められた時間に行かなければならないこともあります。

僕の外来のポリシーは「なるべく個々のライフスタイルに合わせて妊活する」こと。仕事をしながら続けていくためには、ある程度の妥協をしてもらいながら進めていくことも必要になってきます。
そのため、最初に外来に来てもらったらまずはゆっくり時間をかけ不妊治療の流れを説明し、治療をいつまで続けるか、どの段階の治療まで(体外受精など)望んでいるのか、などの問題を投げかけて、次の診察で回答をしてもらいます。回答するにはパートナーの意見も大事です。やしろさんはご主人と話し合って方向性を決めていたのもよかったですね。

また、自分の治療に疑問や不安を持ったら担当医に質問し、自分の状態を理解することも大事です。担当医とのコミュニケーションは信頼にもつながるので、わからないことはしっかり質問してください。(中川先生)

やしろ優さんの妊活ドキュメント<中編>では、妊活~妊娠までの詳しいヒストリーを詳しくお聞きしました。
ぜひ、ご覧ください!

●やしろ優 Profile

1987年神奈川県生まれ。倖田來未さん、芦田愛菜さんなどのものまねでおなじみ。ベビーシッター、保育士、幼稚園教員の資格も取得していて、絵本の読み聞かせを得意とする。2016年、笑撃戦隊の野村辰二さんと結婚。どんぐりぱわーずミナコさん、あいこさんとのトーク番組 YouTubeチャンネル「ぽちゃHOME」も大人気。

 

●撮影/成田由香利
●イラスト/ユリコフ カワヒロ
●取材・文/中島博子

※記事内容、日付、監修者の肩書、年齢などは掲載当時のものです。

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この記事のキュレーター

妊娠・出産・育児の総合ブランド「たまひよ」。雑誌『妊活たまごクラブ』『たまごクラブ』『ひよこクラブ』を中心に、妊活・妊娠・出産・育児における情報・サービスを幅広く提供しています。


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