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生理じゃないのに出血が!不正出血の原因を知って、正しいケアを
生理ではないのに、少しの出血…。これって生理?おりもの?出血?
みなさん、一人で判断ができず、怖くなったことはありませんか?
不正出血は、どんな時に起こるのか、原因ってなんだろう、そんな疑問を解消しましょう。
生理じゃないのに出血…?不正出血って?
生理以外のときに性器から出血する「不正出血」。
不正出血は経血よりも出血量が少ないことが多いので、すぐに不正出血とわかることが多いのですが、なかには不正出血と気づかないことも。
「少し早く生理がきたのかな?」と勘違いして不正出血に気づかなかったり、「生理だと思っていたら不正出血だった」という人も多いのです。
不正出血はどうして起こるの?
不正出血とは、「生理の時以外に性器から出血すること」を言います。
出血の量は、原因によって異なります。
おりものにうっすらと血が混じった程度のものから、経血と同じくらいの量とさまざまです。
不正出血には何らかの病気が原因で起こる「器質性出血」と、女性ホルモンのバランスが乱れて起こる「機能性出血」の二種類があります。
● 器質性出血とは…
主に下記の病気が原因で起こる不正出血です。
特に子宮腟部びらんや子宮頚管ポリープなどによる出血は、性交時に起こりやすくなります。
- 子宮頚管ポリープ
- 子宮内膜ポリープ
- 子宮腟部びらん
- 子宮頚がん
- 子宮体がん
● 機能性出血とは…
女性ホルモンのバランスの乱れから起こり、子宮や卵巣が成熟途上にある思春期や、女性ホルモンが激減する更年期に起こりやすくなります。
すなわち、ホルモンバランスが不安定な時期に機能性出血が起こりやすくなります。
他にも、ストレスや不規則な生活、極端なダイエットなどでホルモンバランスが崩れて出血が起こることもあります。
もし不正出血が起こったら?
生理と生理の間に起こる排卵出血の可能性がある場合は、毎朝基礎体温をつけるようにしてみましょう。
低温期と高温期の境目あたりで出血が少量あった場合は「排卵出血」で心配はいりません。
普段から生理が不順気味で、生理と不正出血の区別がつきにくい人も基礎体温をつけましょう。
体温に低温期と高温期があってきちんと排卵が起こっているのか、ホルモンバランスの異常が起こっていないかなどを知る大切な目安になります。
婦人科を受診する際にも、基礎体温表が診断の大きな手掛かりとなるのです。
女性ホルモンのバランスが乱れて起こる機能性出血の場合は、ストレスや不規則な生活、睡眠不足、食生活の乱れなどがないか、生活習慣を見直し、思い当たることがあればひとつひとつ改善していくようにしましょう。
妊娠中の出血。これって大丈夫?
妊娠している場合は、生理予定日の少し前あたりに出血が少量見られることがあります。
これは、受精卵の着床にともなって起こる出血で「着床出血」と言います。この場合は心配はありません。
ただし、切迫流産や流産、子宮外妊娠でも不正出血が見られるので、妊娠の可能性のある人はこれらの状態についても注意が必要です。
不正出血はカラダからの警告かも
あまり心配しないでよい不正出血もありますが、自己判断は禁物。
何らかの病気がひそんでいる可能性もあるので、まずは婦人科で診てもらうようにしましょう。
不正出血が起こらない生活スタイルと定期的な検診を
不正出血を見極めるひとつの方法は、毎朝の基礎体温の測定。
基礎体温を測り、不正出血が起こった時期と照らし合わせることによって、それが排卵出血なのか、無排卵による出血であったのかなどの判断がつきます。
また、女性ホルモンのバランスの状態を知る手段にもなります。
基礎体温表は “カラダの日記帳”とも言えるもの。自分のカラダやホルモンの状態を把握することができ、婦人科を受診する際に持参すれば診断の助けにもなるのです。
不正出血は、ホルモンバランスの乱れによる他、子宮頸管ポリープや性感染症、子宮がんなど何らかの病気が原因の場合もあります。
心配しないでいい出血もあるものの、自己判断は禁物です。
不正出血が起こったらまずは婦人科を受診して診断を受け、必要に応じて治療を行うことが大切です。
また、子宮頸がんの場合は初期には不正出血が起こらないことが多く、出血が起こったときにはすでに進行していることも少なくありません。
早期に発見するためには、定期的に子宮頸がん検診を受けることが大切です。
★今回のポイント★
・不正出血の原因と出血の程度は様々
・不正出血の原因の手がかりになる、基礎体温をつけよう
・しかし、自己判断は禁物!早めに婦人科へ
この記事の監修
婦人科専門医 松村 圭子先生
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