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生理じゃないのに出血が!「不正出血」の原因って?
生理予定日でもないのに、ある日突然、出血した…。こんなとき、「何が起きたの?」「どうして?」と不安になってしまいますよね。でも、事前に正しい「不正出血」の知識を持っていれば、突然のことに戸惑うこともありません。今回はその不正出血の原因について、見ていきましょう。
生理じゃない日に突然、出血!「不正出血」とは?
「不正出血」とは、生理のとき以外に、性器から出血すること全般をいいます。出血といっても、真っ赤な色の鮮血出血や、茶色の出血、点々と下着につくものまでさまざまです。
この不正出血は、「器質性」と「機能性」に大きく分けられます。「器質性」とは、子宮、腟などの器官に何らかの異常が生じて出血している状態のことを指します。
「機能性」とは、機能的な原因で出血するものです。例えば、ホルモンバランスの異常や血液を固める働きに問題がある場合が考えられます。
なお、妊娠中もさまざまな理由で性器から出血が起きますが、今回の開設では妊娠中の出血は省きます。
どうして不正出血が起こるの?原因を知ろう
不正出血は、器質性出血と機能性出血に分かれると紹介しました。では、それぞれの不正出血の原因を詳しく見ていきましょう。
(1)器質性出血の原因…以下のような病気によるもの
良性:子宮筋腫、子宮頸管ポリープ、子宮内膜ポリープ、子宮腺筋症
悪性:子宮頸がん、子宮体がん、腟がん、外陰がんなど
感染症:クラミジアなど
(2)機能性出血の原因…女性ホルモンの卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)のバランスの乱れによるもの
・血液を固める働きに問題がある時あるいは血液が固まりにくくなるような薬を使っている時
器質性では、子宮や腟などに傷や腫瘍ができたことによって出血したものが外に出てくることで起こります。
機能性では、ホルモン異常や血液凝固異常などが原因で出血します。どちらの不正出血なのかは、出血の時期と生理の時期との関係、性交渉の後で増えるかどうか、体の他の部位の出血の状況など、さまざまな情報に基づいて推理し、最終的には医療施設で採血や超音波検査などを行って診断します。
放置せずに婦人科・産婦人科に行こう
もし、不正出血が起こったとき、それが機能性出血などの放っておいても問題のない出血であるかどうかは、自分で判断しにくいものです。例えば、子宮頸がんが進行しているときに起きる不正出血であったとしても、排卵期に起こる病的ではない不正出血とは、なかなか見分けがつきません。
不正出血の量が多い、長く続くといった場合には、放置せずに必ず婦人科・産婦人科を受診しましょう。
この記事の監修
日本産科婦人科学会専門医 甲賀 かをり先生
初回公開日:2016年12月1日
最終監修日:2021年5月23日
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