【大人の性教育】男性更年期障害について知っておきたいこと
最近なんだか「疲れやすい」「やる気が出ない」「イライラする」。中高年の男性にこのような症状があったら、男性更年期障害かもしれません。「年のせいだろう」などと放置していると、次第に仕事を休みがちになったり、男性としての自信をなくしてしまったりと、生活への影響は少なくないため軽視は禁物です。
Text:Yuko Oikawa
うまく乗り切るためにも、どんなときに受診が必要か、どうしたら楽になるかなどの対処法を知っておきたいもの。男性更年期障害の特徴や診断、治療法などについて、男性更年期障害に悩む3000人以上を診察してきた生殖医学、性機能障害のスペシャリスト、泌尿器科医の辻村 晃先生に伺いました。
女性とは違う男性更年期障害の特徴とは
「個人差はありますが、男性ホルモンは20歳をピークに30代ぐらいから徐々に減っていきます」と話すのは辻村先生。
男性更年期障害とは、男性ホルモン(テストステロン)が減少することによって、引き起こされる心身や性機能の不調のこと。医学的には「LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)」と呼ばれる疾患です。男性ホルモンは筋肉・骨の形成や生殖機能、心身の健康維持などに関わる重要なホルモン。それゆえ、減少すると肉体的な消耗感だけでなく、意欲や集中力の低下、性欲の低下などを招くのです。さらに、はじまりと終わりの時期がはっきりとわかりにくいのも男性更年期障害の特徴のひとつです。
「女性の場合、おおよそ閉経の前後10年間が更年期。閉経を境に女性ホルモンが急激に減少することで症状が現れ、閉経後は症状が徐々に落ち着くという特徴があります。一方、男性ホルモンの減少は緩やかで、更年期障害の開始時期やスピードには個人差が大きいのです。一般的には50歳ぐらいがピークになりますが、30代で自覚する人もいれば、70代のシニア世代になって不調を訴える人も。また男性ホルモン値は正常なのに不調を訴える人もいれば、低くても症状が出ない人もいて、見過ごされているケースも多いと考えられます」と辻村先生。
「元気がない」「怒りっぽくなった」は更年期障害の可能性アリ!
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