気になるけどよく知らない？そもそもピルってどんなもの？

ピルとは、エストロゲン（卵胞ホルモン）とプロゲスチン（黄体ホルモン）の2種類の女性ホルモンを配合した薬剤のことです。ピルの使用には基本的に医師からの処方箋が必要で、処方目的によってOCとLEPの2種類に分けられます。

・OC（経口避妊薬）
主に避妊目的で処方されます。保険適用外で、全額自己負担となります。

・LEP（低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬）
基本的にOCと含有成分は同じですが、月経困難症や子宮内膜症の治療薬として処方されます。治療目的のため保険適用となります。

処方目的や保険適用といった違いはありますが、
基本的には成分が同じで、排卵を抑制する作用があるため、そこから得られる効果はほとんど変わりません。さて、ピルの効果はどんなものがあるのでしょうか。

もう我慢しない！女性に優しいピルのメリット

ピルは毎日服薬することで、以下のような効果・効用が期待できます。

・月経前症候群（PMS）の緩和
ホルモンバランスが安定することにより、生理前の気分の落ち込みやイライラ、ニキビなど肌荒れの改善にも効果があります。

・生理痛の緩和
生理痛が起きる原因はいくつかありますが、もっとも多いのがプロスタグランジン分泌などによる子宮の収縮です。子宮の収縮には、不要になった子宮内膜を子宮の外に押し出すという大切な役目がありますが、それが行き過ぎると、痛みを引き起こしてしまうのです。　
ピルには子宮内膜の増殖を抑える効果や、プロスタグランジン分泌を減らす効果があるので、子宮の収縮を減少させ、生理痛のつらさを緩和することができます。

・高い避妊効果
日本で主な避妊方法であるコンドームは一般的な使用で避妊率が85％とされているのに対し、ピルの避妊率は適切な服薬で、なんと99.7％となっています（※）。
ただし、ピルに性感染症を防ぐ効果はありませんので、ピルを服薬している場合でもコンドームを併用するようにしましょう。
※低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン（日本産婦人科医学会, 2005）

飲み始めには、マイナートラブルと呼ばれる頭痛、乳房の張り、だるさ、不正出血といった症状が出ることがあります。これはホルモンバランスの変化によって起きる一時的なもので、3か月以内におさまる場合がほとんどです。

「痛みやつらさ、不安な気持ちを我慢せず、わたしらしく過ごせる時間を増やしたい・・・」
ピルは、そんなあなたの味方になってくれるでしょう。

ピルはどうやって処方されるの？

では、実際にはどのように処方してもらえばよいのでしょうか。

ピルは市販されている薬剤ではないため、医療機関の受診、医師からの処方箋が必要となります。ただ、このご時世なるべく外出したくない、仕事が忙しく時間が無いなど、受診出来ない方が多くいるのも事実。

そんな時におすすめなのがオンライン診療です。オンライン診療とは、おうちに居ながらスマートフォンやPCを使って医師の診察を受けられるサービスの事です。

ビデオ通話などで、医師と会話しながら診察を受けられるので、不安なことや分からない事も相談でき、安心して薬剤を処方してもらう事ができます。ピルの処方も、このオンライン診療で可能となっています。

日本でも、少しずつピルの認知度が上がり、服薬する人が増えてきています。オンライン診療をプラスする事で、よりアクセスも良くなりました。あなたをサポートするパートナーとして、ピルを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

この記事の監修
日本産科婦人科学会専門医  甲賀 かをり先生

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