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【Shift P白書より】低用量ピル服薬経験者の声をアップデート➁ ~オンライン診療とピルの服薬について~
今回も先日「Shift P」で実施されたアンケート調査から低用量ピル(以降ピル)服薬経験者の声をお届けします。今回のテーマは「オンライン診療(※)とピルの服薬について」。婦人科受診の中でも“ピルの処方”をオンラインで受けた方の受診時間や費用、満足度について、ぜひ参考にしてください!
※オンライン診療についてはこちらを参照ください。
オンライン診療でピルの継続のしやすさを実感!そのわけは??
アンケート回答者のうちオンラインで診療を受けピルを処方まで経験したことがある方は全体の10.7%でした。
ピルの処方がオンライン診療を通じてできることを知っている方は52.0%だったため、知っていながらまだ試したことがない方が大半のようです。
しかし、オンライン診療でピル処方を受けた経験者の満足度は非常に高く、88.1%の方が「とても満足」、「まぁ満足」と回答し、「オンライン診療をまだ体験したことのない人に対しておすすめしたいと思いますか。」の質問に対しても、91.3%の方が「とてもおすすめしたい」「まぁおすすめしたい」と回答しています。
更に、「オンライン診療を試して、ピルの服薬を継続しやすくなりましたか。」の質問には「とても継続しやすくなった」49.2%、「まぁ継続しやすくなった」26.2%と、多くの方が継続のしやすさを実感している結果となりました。
それでは、オンライン診療でピル処方を受けた経験者はどんなところに魅力を感じているのでしょうか?
オンライン診療受診時にメリットとして感じたことに対する回答では、1位が「薬が自宅へ届く」、2位が「通院時間が無くなる、時間が短縮できる」となりました。ピルは定期的に受診をして薬剤をもらう必要があるので、お薬が自宅に届くようになり、通院の手間がなくなれば続けるハードルが大きく下がることが想像できますね。
実際診療にかかった所要時間は15分以内が65.9%で最も多く、9割以上の方が30分以内には診療を終えていることが分かります。医師と患者が直接会って診療する対面診療では病院・クリニックまでの移動時間や待ち時間が必要となるため難しいかもしれませんが、オンラインで15分程度で医師の診療が済むと考えれば、仕事や学校のお昼休みなど、ちょっとした空き時間にも受診することができ、ピルを飲み続けやすくなるのではないでしょうか。
オンライン診療の金額、時間のほんとのところ
続いて、実際の費用・時間について聞いてみました。
オンライン診療にかかった費用は3,000円代が35.2%と最も多く、次いで4,000円台(21.1%)、5,000円以上(18.8%)と続きます。現状対面診療で服薬を続けている方は、現在の金額と比べていかがでしょうか?なお、診療費用については、実際の診療内容や実施された検査、処方される薬剤などによって変わってきますので、あくまでも目安としての参考情報としてご覧ください。
いかがでしたでしょうか。今回はピルの処方をオンライン診療で実施したことがある方の声を基に、実態についてご紹介しました。
ピル服薬時は年に1度の定期検査が必要になったりもするため、診療については、かかりつけ医師と相談しながら対面とオンラインをうまく活用しながら、自分なりのベストな続け方を見つけてほしいと思います。
なお、今回のアンケート結果の一部やこの他の結果は『Shift P白書2021』にまとめて公開されています。更にいろいろな経験者の声を知りたい方はぜひそちらもご覧ください。
※『Shift Pサイト』 、『ルナルナ(アプリ・web)』、『ルナルナ 体温ノート』でのアンケート結果
2021/8/6~2021/8/10実施、 n= 6,305
この記事の監修
日本産科婦人科学会専門医 甲賀 かをり先生
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