ピル服薬経験者の副作用の程度や期間は？副作用のイメージをアップデート

アンケート回答者のうちピルを服薬したことのある経験者の割合は40.9%で、そのうち現在も服薬中の方は15.0%でした。

経験者のうち、副作用があった方は5割弱で、副作用の内容は「吐き気・嘔吐」が最も多く、その後に「頭痛」「むくみ」「不正出血」が続きます。

「その他」の回答としては眠気や倦怠感、食欲増進、イライラや気分の落ち込みなど、人により出る症状が様々であることが伺えます。

副作用の程度については「少し辛かった」が33.4%と最も多い結果となりました。副作用は確かに不安に感じるものですが、「学校や仕事を休むくらい辛かった」と回答した方は13.3%とそこまで多くありませんでした。

副作用の期間は、1週間程度が35.8%と最も多く、約7割が1ヵ月程度より少ない期間を回答しています。

ピルの副作用の症状や期間には、個人差がありますので、気になる際はぜひ処方してくれた婦人科医師に相談してみましょう。ピルにはいくつかの種類があるため、場合により別のピルに切り替えて様子を見るなどの方法もあります。

8割以上の方が「ピルをもっと早く始めたかった」と回答！その効果とは？

続いて、ピルの服薬による日常生活の変化についてはどうだったか聞いてみました。

服薬前後で日常生活に影響がでる度合について、生理が原因で1日中寝込むような場合を10、特に影響がない場合を１として評価してもらった結果、服薬前は平均6.7であったのに対し、服薬後は平均3.4と-3.3ポイントの改善が見られました。

1ヵ月のうちに体に影響がでる日数についても服薬前が平均4.8日だったのに対し、服薬後は平均2.2日と-2.6日の減少が見られ、ピルにおける効果を実感されていることが分かります。

日常生活を過ごしやすくなった実感もあり、ピル服薬における満足度は9割以上の方が「とても満足」「まぁ満足」と回答しています。さらに約8割の方が「もっと早く始めたらよかった」と感じているようです。

ピルをおすすめしたいか？の質問では、85.1%が「とてもそう思う」「まぁそう思う」と回答し、おすすめ理由としては「自分に合うピルが見つかったらこれ以上救われるお薬はない」「身体的にも精神的にも安定している日が圧倒的に増える」「生理の辛さがなくなって生活が豊かになりました」といった声がありました。

選択肢で回答が多かった順は以下の通りです。

いかがでしたか？効果はなんとなく分かっても、実際に服薬するとなると、副作用のことや服薬を続けられるかなど、不安や心配を感じることはありますよね。アンケート結果からも、さまざまな声があることがわかりました。

もしピルの服薬について漠然とした不安があったり、わからないことがあれば、婦人科の先生にご相談いただくのが近道ではありますが、ルナルナが提供するコラムなどでもピルについてご紹介しているので、ぜひ参考までにご一読ください。

「Shift P」の監修医：甲賀かをり先生のひとこと

ピルを継続するうえで副作用の課題がありますが、ピルにはいくつかの種類があり、合う、合わないは個人差があるものです。万一、副作用がでても他の種類であれば問題ないこともあるため、1つのピルで自分には合わないと決めつけたりせず、必ず医師に相談してほしいと思います。

アンケート結果からもわかるように、ピルの満足度は非常に高く、診療現場でも効果を実感されている方が多くいます。長期間服薬を続けることで享受できるメリットがあるので、あきらめないでほしいと思います。

今回のご紹介したアンケート結果の他、服薬者の困りごとなどは『Shift P白書2021』にまとめて公開されていますので、ぜひご覧ください。

※『ShiftPサイト』、『ルナルナ（アプリ・web）』、『ルナルナ 体温ノート』でのユーザーアンケート結果
2021/8/6～2021/8/10実施　/　n= 6,305

この記事の監修
日本産科婦人科学会専門医  甲賀 かをり先生