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婦人科ってどんなトコ?②
女性の不安や悩みを実際の症例とともに、監修医師の方々にお話を伺いました。
※「みんなでつくるルナルナ」2013年10月15日に公開したインタビュー記事の再掲です
成城松村クリニック院長 松村圭子先生は、婦人科専門医として、月経トラブル(月経前症候群、月経困難症、月経不順)、更年期障害など女性のあらゆる不調や疾患のケア、婦人科検診を行っていらっしゃいます。
疾患の治療、総合的アンチエイジングケアを通して、美と健康の維持への啓蒙をされている先生からのメッセージです。
20代で多い疾患はPMS(月経前症候群)
さまざまな媒体で取り上げられ、婦人科に対する認知度も上がったのか、10代に比べて20代の初診患者さんは以前よりも明らかに増えています。
20代の症例として多いのは、PMS(月経前症候群)ですね。精神面が不安定になって人間関係がうまくいかないという人や、肌荒れ、ニキビ、便秘、むくみ、頭痛などの体の不調が耐えられないという人など、さまざまな悩みを抱えて婦人科にいらっしゃいます。
PMSはストレスが原因になることも多く、結婚したことでさらに症状がひどくなったという人もいますね。生理前のたびに暴れてしまい、ダンナさんが心配して仕事を辞めてしまった、っていう人もいました。
なかには生理痛とPMSのせいで、1年中ほとんど具合が悪いと訴える人もいるんですよ。私も昔は生理痛がひどいときがあったので、そういう患者さんの話を聞くと本当に胸が痛くなります。
ハッピーな社会生活を送るためにも、治そうと努力することをあきらめないでほしいですね。
産みたいときに産む!そのためにも婦人科へ
20代の初診患者さんが増えてきたとはいえ、避妊目的で来る人はまだまだ少ないのが現状です。
緊急避妊で病院に来る10代の患者さんがたまにいますが、20代で避妊だけのために婦人科を訪れる人はかなり意識が高いと思います。
みんななぜか「自分だけは大丈夫」と思っているんですよね(笑)。
でも、20代前半ぐらいで、赤ちゃんが産める環境の人はほとんどいないはず。だったら、婦人科でピルを処方してもらってきちんと避妊して、産みたいときに産む! それが一番です。
未だにピルが怖いという人も結構多いですね。ピルは、吐き気やむくみ、不正出血などといった副作用が起きる場合もありますが、それは一時的なもので、慣れればまったく問題なくなる。
それよりもメリットのほうが大きいのに、ネットなどの間違った情報を信じ込んでいる人がまだたくさんいるんです。
ネットの不確かな情報に惑わされないで!
そういう意味で、最近の若い人は、ネットの情報に振り回されているなぁと思うことがよくあります。特に20代の人にそういう傾向があるみたいですね。
病院のホームページとか、ルナルナのようなきちんとした情報を発信しているサイトを見てくれるなら問題ないのですが、ネットには医学的に根拠のない情報もたくさん出回っている。
そういう間違った情報によって自分の症状が心配になり、婦人科に来てくれる人はまだいい。自分にとって都合のいいことだけを信じて完結し、そのまま病院に来ない人もいるから困りものです。
どうかネットの不確かな情報なんかに惑わされないで! ルナルナのようなツールに興味がある人なら、自分の体のことにも関心があるはず。
生理や避妊についてのきちんとした知識を得るためにも、婦人科に来る意味はあると思いますよ。
はじめての婦人科、準備しておきたいこと
婦人科を訪れるときは、必ず生理に関することは聞かれるので、一番最近の生理日や自分の生理周期をきちんと答えられるようにしておくといいと思います。
把握できていなかったら仕方ないですが、自分の体のことを知るためにも、日ごろから生理日くらいは手帳などにチェックしておきたいもの。もちろん、基礎体温の記録が提示できれば、さらによいですね。
それから、聞きたいことはメモしておくのがおすすめです。はじめてのときは緊張して話せなくなってしまうこともあるので。
服装は、内診があるかもしれないという場合はフレアスカートがベスト。また、生理中は基本的に内診ができないので、緊急のとき以外は避けたほうがよいでしょう。
それから、中絶や病歴のことなど、話しにくいかもしれませんが、隠さずに伝えること。医師には守秘義務がありますので、安心してください。
先生からのメッセージ
若いころは、まだまだ未来のことなんて考えられないかもしれない。私もそうだったから、その気持ちはよくわかります。でも、これからの人生を健康でハッピーに過ごすためにも、今から自分の体を大切にして。少しでも不調があったら、怖がらずにぜひ婦人科に足を運んでほしいですね。
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