更年期の症状
もしかしてコレって更年期の症状かも…?別の病気…?等、気になる症状があれば、我慢せず、婦人科を含めた医療機関への受診をお勧めします。対策をすることで症状が緩和する可能性があります。
更年期に見られる様々な症状
更年期に現れる症状は100~200通りもあると言われ、種類、程度も千差万別です。また更年期症状の現れ方は個人差が大きく、全く気付かず過ぎ去る方もいれば、日常生活に支障をきたすほど強くあらわれる方もいます。
精神・神経系
頭痛、めまい、耳鳴り、物忘れ、倦怠感、憂うつ感、判断力/集中力低下、不眠、不安
知覚系
しびれ、アリがはう様なむずむずした感じ、かゆみ、知覚過敏/鈍麻
自律神経系
のぼせ、ほてり、冷え、動悸、息切れ、手足の冷え
皮膚・分泌系
発汗、皮膚や粘膜の乾燥、湿疹、ドライマウス、唾液分泌異常、ドライアイ
運動器系
肩こり、腰痛、関節痛、背中の痛み、筋肉痛
消化器系
食欲不振、吐き気、便秘、下痢、腹部膨張感、のどのつかえ
泌尿器・生殖器系
月経異常、頻尿、残尿感、性器下垂感、性交障害、外陰部のかゆみ
「PMS」とは何が違うの?
現れる症状がPMS(月経前症候群)と似ているため、この症状がPMSなのか更年期症状なのか迷う人もいるようです。
PMSと更年期症状の違いは、周期性があるかないかによります。更年期症状には、PMSのように月経がきたら症状がおさまるなどの周期性はありません。人によっては症状がダラダラと続くこともあります。この違いは、PMSの場合は排卵されることで卵巣から黄体ホルモンが分泌され月経とともに分泌がおさまることに起因するのに対して、 更年期の場合は、卵巣から出るエストロゲンが大きく揺らぎながら低下することによって症状があらわれるためです。
参考:更年期症状の原因
更年期に見られる様々な症状
更年期症状にあてはまる不調には、 ガンや生活習慣病、ココロの病気など別の病気が潜んでいる場合もあります。
更年期症状と間違いやすい病気
- 高血圧
- 低血圧
- 貧血
- 心臓の病気
- 甲状腺の病気
- うつ病
- 統合失調症
- 脳腫瘍による頭痛
- 椎間板ヘルニアによる腰痛
- 関節リウマチによる手指のこわばり
- メニエール病によるめまい
- 降圧薬による顔面紅潮や動悸
似ている症状の疾患も多いので、カラダに不調を感じている場合は自己判断せずに婦人科を受診するようにしましょう。
婦人科では症状などの問診に加えて採血によるホルモン値などの測定や超音波検査などによって更年期症状なのかその他の疾患なのかを診断していきます。
この基礎知識の監修
婦人科専門医 松村 圭子 先生