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他人ごとではいられない!確定拠出年金導入企業が増えている理由
みなさん確定拠出年金を知っていますか? 確定拠出年金は、企業年金制度の一つです。会社が毎月定額拠出したお金を従業員が自己責任で運用していくというもので、個人の運用手腕によって、将来受け取る企業年金額が増減するという制度です。
日本で確定拠出年金制度が始まったのは、2001年に確定拠出年金法が施行されてからのこと。それから導入企業は右肩上がりで増え続け、2016年4月末時点では、企業型の確定拠出年金に加入する人は578万人に上っています。 「でも、投資に興味なんてないし……」と思ってはいけません。投資に興味がある人もない人も、会社がひとたび退職金制度を見直せば、ある日突然、自分の年金の運用を自己責任で行うことになる可能性があるからです。
確定拠出年金を導入する企業が増えているわけ
では、なぜこの確定拠出年金を導入する企業が増えているのでしょうか? 日本の景気が良かったころは、退職金の運用が企業で問題になることはなかったのですが、バブル経済が崩壊して予定通りの運用ができなくなると、退職者への支払いが企業財政を圧迫するようになりました。
そんな時代背景もあって、退職金の運用を従業員本人に任せる確定拠出年金を選択する企業が増えてきているのです。
企業型確定拠出年金の運用のポイント
「会社で確定拠出年金が始まったのですが、何で運用したらいいかよくわかりません。」という質問を受けることがあります。
そこで、運用のポイントをかんたんに解説したいと思います。 企業型確定拠出年金では、従業員一人ひとりが専用口座を開設します。
そこに企業が毎月定額の運用原資を拠出するので、自分の退職金をどんな商品で運用するかを決定します。 確定拠出年金制度で投資できる商品は、そのほとんどが投資信託です。投資信託と一口に言っても、国内の株式中心に運用するものも、海外の債券中心に運用するもの、国内外の株式や債券をバランスよく組み合わせたもの、ほとんどリスクを取らずに預金に近い運用をしているものなど、いろんなタイプのものがあります。
元本保証の貯金タイプですべて運用してもかまいませんが、それでは減ることはなくても増やすこともできません。
運用のリスクを抑えつつより大きなリターンを目指したいと思うなら、株式と債券、国内と海外というように、性格の異なる複数の投資信託を組み合わせて、分散投資をすることをお勧めします。
元本保証型の貯蓄タイプばかりではなぜNG?
「投資に興味はありますが、ネット証券を使ってすでに投資信託をやっています。この場合、確定拠出年金は元本保証の預貯金タイプを選んだほうがいいですか?」という質問を受けることがあります。
この答えは、ノーです。 一般の投資信託に比べると、確定拠出年金向けの投資信託は、手数料が低めに設定されていることが多くなっています。
さらに運用益に税金がかかりません。そのため、老後資金目的でリスクを取って運用をするのなら、個人的にネット証券等で行う投資信託ではなく、確定拠出年金を使って行ったほうがいいでしょう。
フリーランスには個人型確定拠出年金がある
ここまでは、企業型確定拠出年金を中心にお話をしてきましたが、実は、会社に勤めていないフリーランスや、企業年金制度がない会社のサラリーマンも確定拠出年金を始めることができます。
ここからは、そうした人々を対象にした個人型確定拠出年金についてお話をしていきましょう。
個人型確定拠出年金は、自営業や無職の人、企業年金のないサラリーマン等の老後資金作りを目的とした制度です。
企業型との一番大きな違いは、掛け金を自分で拠出することでしょう。
この掛け金は全額所得控除することができます。自営業者の掛け金は最大で月額6万8000円、1年間で81万6000円まで認められています。
掛け金は全額所得から「なかったもの」として差し引けるため、所得によって計算される所得税や住民税、社会保険料負担を軽くする効果があります。
老後資金を積み立てながら節税効果が期待できるので、利用する価値は大きいでしょう。 確定拠出年金の注意点としては、60歳になるまで途中で引き出しができないこと。
無理のない範囲で、計画的に利用したいですね。 2017年1月からは、新たに公務員や専業主婦などもこの制度を利用できるようになる予定です。
これから利用する人がますます増える予定の確定拠出年金制度に要注目です。
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