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【妊娠4週目】ママのカラダの変化や症状、お腹の赤ちゃんの状態は?
本来であれば生理がくる週の妊娠4週目。生理の遅れや妊娠検査薬の使用によって、妊娠に気づいた人もいるでしょう。ママの体型に大きな変化はありませんが、妊娠初期症状やつわりの症状が出てくることも。赤ちゃんはまだ見えない程小さいですが、重要な器官を作る準備をしている大切な時期です。
妊娠4週目は、本来であれば生理がくるはずの週。
普段月経周期が規則的な人や、赤ちゃんを待ち望んでいた人は妊娠が判明する、もしくは妊娠の可能性に気づくでしょう。
まだ命は宿ったばかりですが、ママの状態やお腹の赤ちゃんの様子はどうなっているのでしょうか?
また、この時期に気をつけたいこともご紹介します。
妊娠4週のママの状態
妊娠週数は、最後の月経がはじまった日を「0週0日」(妊娠1ケ月目)と数えます。
そして、妊娠4週0日は、本来の生理予定日です。
妊娠すると生理が止まるため、「もしかして妊娠かも」と気づく人が多いでしょう。
妊娠超初期症状が現れる
この時期には、妊娠初期症状(妊娠超初期症状)が現れることがあります。
下腹部痛、胸の張り、だるさ、眠気、肌荒れ、便秘、熱っぽいなど症状はさまざまです。
ただし、生理前や生理中の症状と似ているため、気づきにくいかもしれません。
早い人はつわりが始まる
早ければつわりが始まることもあります。
あまり食べ物を受けつけなくなる、逆に食べていないと気分が悪くなる、嘔吐を繰り返すなど、個人差が大きいです。
水も飲めないような場合は、医師に相談しましょう。場合によっては点滴・入院といった対処をすることもあります。
出血するケースも
妊娠初期には、性器から出血する人も多いです。
少しの出血であれば問題がないのですが、月経時と同じくらいの出血がある場合は、問題が起きている可能性があるので、病院に連絡しましょう。
妊娠初期に流産を経験する人は多い
妊娠後、22週未満で赤ちゃんが亡くなってしまうことを「流産」といいます。
「めったに起きない」と思っている人もいるかもしれませんが、日本産科婦人科学会によれば、全妊娠の15%前後に流産が起きるという統計も。10人妊婦さんがいれば、1~2人流産するということです。
そして、流産のなかの8割程度は、妊娠12週未満で起こります。
出血して子宮内容物が自然に外に出てしまうケースや、亡くなったまま子宮内に留まり、何の自覚症状もないケースなどさまざま。
なお、妊娠初期の流産の原因は、50~70%が胎児の染色体異常だと言われており、ほとんどがママのせいではありません。
ちなみに、「化学流産」という言葉がありますが、流産とは似て非なるものです。
●化学流産(化学的流産)
受精卵が着床をはじめたものの長くは続かず、しばらくして生理が始まることをいいます。
通常の生理よりも出血の量が多く、痛みを感じるケースもあるかも知れません。
妊娠検査薬で陽性が出たのに生理がきてしまい自覚するケースが多いのですが、妊娠は成立していないため、医学上は流産とみなしません。
検査薬を使わなければ気づかない人も多いのです。
妊娠4週の赤ちゃんの状態
次に、赤ちゃんの様子について知っておきましょう。
4週前半であれば、まだ超音波検査で赤ちゃんや胎嚢(たいのう)を確認できないことが殆どです。
でも、正常に妊娠していれば赤ちゃんはどんどん成長しています。
まだ赤ちゃんは見えない
赤ちゃんは、妊娠8週を過ぎるまでは、まだ胎児ではなく「胎芽(たいが)」と呼ばれます。
この時期は超音波検査でも、胎芽はまだ確認できず、胎芽が入っている袋(胎嚢)も、4週の後半に見えるか見えないかどうか、というところです。
胎嚢が確認できると、きちんと子宮内で妊娠していることがわかります。そして、6~7週頃に心拍(心臓の動き)が確認できると、正常に妊娠したと確定するのです。妊娠4週は赤ちゃんはまだ見えない時期ですが、細胞がどんどん増えて目まぐるしく成長し、重要な器官を作る準備をしています。
妊娠4週にやっておきたいこと・気をつけたいこと
妊娠4週は、まだ妊娠が判明するかどうかという時期ですが、初期だからこそ注意しておきたいこともあります。
どんなことに気をつけたらいいのでしょうか?
リスクを考慮し早めの受診を
早めに受診すると、まだ胎嚢が見えずに再度受診という流れになることもあります。
ただ、もしも子宮外妊娠だった場合、早急な対処が必要になるのです。子宮外妊娠というのは、本来であれば子宮内膜に着床するはずの受精卵が、違う場所に着床してしまうことをいいます。卵管に着床してしまうことが多いのですが、そのまま放っておくと卵管が破裂してしまうことも。
もし「行きたいけれど、早すぎるかも」と迷うのであれば、まず病院に問い合わせていつ頃行ったほうが聞くといいでしょう。分娩予約が埋まりやすい病院なら、なおさら早めの受診をすすめられる場合もあります。
葉酸を摂取しよう
妊娠前から妊娠初期の間に葉酸(ビタミンBの一種である栄養素)を摂ることで、赤ちゃんが神経管閉鎖障害を発症するリスクを減らせるといわれています。
妊娠の1ケ月以上前〜妊娠3ケ月まで毎日摂取していることが望ましいのですが、妊娠判明後からの摂取でも効果があるという意見も。1日0.4㎎を目安に摂取しましょう。
葉酸は緑黄色野菜や果物に多く含まれており、野菜を一日350g摂取するように心がけてみましょう。しかし、現代の食事だけでは毎日葉酸0.4mgを摂取するのは困難な場合もあり、その場合は妊婦・プレママ用のサプリメントを使用するのも良いでしょう。一日1mg以上の過剰摂取も良くありませんので、上手にサプリメントを使用して、摂取するようにしましょう。
薬の服用に要注意
特に妊娠4~7週は、赤ちゃんの体の重要な部分が形成されていく時期。薬の服用による影響を受けやすいといわれています。
妊娠4週だと、まだ妊娠に気づかずに薬を飲んでいたというケースも多いものです。薬を飲んでいた場合は、念のために医師に相談しましょう。
妊娠に確信が持てない場合も、病院に行く際は「妊娠しているかもしれない」旨を医師に伝え、指示に従ってください。もちろん、安易に市販薬を飲むことも避けましょう。
たばこは夫婦ともどもやめよう
ママがたばこを吸うと血管が収縮してしまい、胎児の発達に影響することがあります。
流産や早産、切迫流早産、常位胎盤早期剥離(出産後にはがれるはずの胎盤が出産前にはがれてしまうこと)、低体重児の出産などの原因になり、赤ちゃんの命にかかわることもあるのです。
妊娠に気づいた場合や、妊娠しているかもしれないと思った場合には、すぐにたばこをやめましょう。
周囲の人がたばこを吸っていて、その煙を吸う(受動喫煙)のも良くありません。
たばこを吸っている人のそばに近づくのは出来るだけ避けたほうがいいですね。
パートナーがたばこを吸う場合もやめてもらうのがベスト。
難しいなら、家のなかやママの前で吸わないようにしてもらいましょう。
なお、アルコールに関しても、「胎児性アルコール症候群」の原因になるため、控えてください。
初期の流産を自分のせいにしないで
妊娠4週のこの時期は、つわりや妊娠初期症状で体調が悪くなる人もいます。
休みたいときは無理せずに休み、カラダに負担をかけないようにしましょう。
また、この時期に流産を経験する人もいます。
なかなか家族・パートナー以外にその事実を口にすることはないかもしれませんが、実際には妊娠初期の流産を経験している人は多いものです。「なぜ私だけ……」と思わないようにしましょう。
化学流産や妊娠初期の流産は、ほとんどの場合ママがどんなに頑張っても防げないもの。
「仕事が忙しかったから」「たくさん動いてしまったから」などと自分を責めないでください。
また、周囲の人はママの精神面に十分配慮し、決して責めるようなことがないようにしましょう。
⇒妊娠5週目、つわりの兆候がある人も!子宮外妊娠の症状とは?
<監修>
日本周産期新生児医学会 新生児蘇生法 Aコースインストラクター
日本産婦人科学会 専門医
札幌医科大学産婦人科 高田さくら
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