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【妊娠21週目】妊婦生活の折り返し地点。ママと赤ちゃんの状態は?
妊娠6ヶ月の2週目である妊娠21週は、心身ともに安定しやすい時期。赤ちゃんも急激に成長していき、多くの妊婦さんが胎動を感じるようになります。しかし、腰痛や便秘・痔、こむらがえりといったマイナートラブルに悩まされる人も……。この時期のママや胎児の状態、注意点などをご紹介します。
妊娠6ヶ月の2週目となる妊娠21週。出産まで折り返し地点というところまできました。多くのママはつわりを乗り越えて安心し、ココロもカラダも落ち着いている頃でしょう。
胎動を感じて幸せな気持ちになっている人も多いのでは?赤ちゃんは、カラダが大きくなるだけでなく、内臓もどんどん発達していきます。喜ばしいことが多い一方で、ママはマイナートラブルに悩まされることも。
ママや赤ちゃんの状態、この時期における注意点などを見ていきましょう。
妊娠21週のママの状態
全体的に妊婦らしくなり、お腹のふくらみが目立ちはじめる時期です。安定期に入って1ヶ月程度経ち、胎動を頻繁に感じる人も多いでしょう。
「赤ちゃんがお腹のなかで成長している」という実感も湧きやすくなります。では、より詳しくママの状態の変化を見ていきましょう。
子宮底長は20cm前後
このころの子宮底長(恥骨の上からお腹のふくらみが終わるところまでを外側から測った数値)の目安は20cm〜26cmです。
お腹が大分大きくなってきたため、背中を反る姿勢になってしまい、腰に負担を感じるママもいるかもしれません。
また、下腿(かたい)静脈が子宮に圧迫されることで血流が悪くなり、こむらがえり(足がつる状態)になる人もいます。
胎動を感じるママが多い
胎動は、一般的には妊娠20週前後で感じるようになるといわれています。この時期になれば、多くのママが胎動を感じているでしょう。また、胎教にはママの声が一番です。
特に赤ちゃんが動いている時には、それにこたえるように優しく話しかけてあげるといいでしょう。
便秘や痔になることも
妊娠中は、ホルモンバランスの影響を受けることや、子宮が大きくなって腸が圧迫されることにより、便秘になりやすくなります。
便秘が続くと肛門への負担が増し、「内痔核(いわゆるイボ痔)」になってしまう人も。また、内痔核がひどくなると、肛門の粘膜が外に飛び出てくることもある(「脱肛」の状態)ので、早めの対策が必要です。
妊娠21週の赤ちゃんの状態
次に、お腹の中の赤ちゃんの状態を見ていきましょう。胎児の体重はおよそ300~480g程度に。身長は19cm〜25cm程度になるといわれています。
カラダが物理的に大きくなっていくのはもちろん、内臓や脳の発達面でも目まぐるしい成長がみられる時期です。
顔立ちが出来上がり、目が開くように
これまでは赤ちゃんが目を開けることはありませんでしたが、妊娠6ヶ月ごろになるとまぶたの上下が分かれて目が開くようになります。
髪の毛や眉毛が増え、顔立ちも整ってくるころです。皮下脂肪も増えていますが、まだふっくらとはしておらず、やせ気味です。
動きがダイナミックに
骨や筋肉が成長して、胎児の動きがいっそう大きくなります。多くのママが胎動を感じるようになるのは、このためでもあります。
また、妊娠20週を過ぎるころには羊水の量が増えるため、胎児は羊水に浮きながら自由に動き回るように。大きく回転するような動きをするので、逆子になっているケースも多いものです。
しかし、この時期の逆子を心配する必要はありませんので、ご安心を。
妊娠21週にやっておきたいこと・気をつけたいこと
妊娠21週の時期は、紫外線対策やマイナートラブル対策、体重管理などにも気をつけましょう。また、人工妊娠中絶が可能なのは、妊娠21週までです。
この時期に関連する内容で知っておきたいこと、注意しておきたいことなどをご紹介します。
紫外線対策をしっかりと
妊娠中は、ホルモンバランスの変化によってシミが目立つようになることがあります。色素沈着が起きやすい時期でもあるので、妊娠前よりもいっそう紫外線対策に気を配りましょう。
帽子や日傘を使ってできるだけ直接紫外線を浴びないようにすることをおすすめします。ただし、全く外に出ないというのもよくありません。紫外線の量が多い時間帯を避けて外出するといいでしょう。
腰痛・こむらがえり対策をして痛みを軽減
腰痛が気になる人は、悪化する前にエクササイズをする、マタニティーガードルを着用する、靴は低めのヒール(2~3cm程度)のものを履く、といった対策をしておきましょう。
また、こむらがえり対策には、カルシウムを積極的にとること、カラダを冷やさないようにすること、ふくらはぎのストレッチやマッサージをすることが効果的です。
ただでさえカラダのさまざまな部分が圧迫されていますので、洋服はゆったりしたものを着用したほうがいいでしょう。カラダが楽になります。
便秘・痔の相談は早めが肝心
妊娠中は便秘・痔に悩む人が増えますが、これらのトラブルは早めの対処をすれば、軽度で済むことも多いのです。医師に相談すれば、妊娠中でも服用できる便秘薬を処方してもらえるケースも。
「恥ずかしいから……」と相談しないでいると悪化させてしまうことにもなりかねません。妊婦の便秘や痔は決して珍しいことではありませんので、早めに相談しましょう。
体重管理は大丈夫?
妊娠6ヶ月ごろはつわりが落ち着いている人が多く、標準的なペースなら妊婦健診も月に1回です。体重管理がおろそかになりがちなので、注意しましょう。
BMIにもよりますが、「出産までに○㎏増まで」と体重増加を制限されているケースも多いものです。妊娠後期も体重が増えやすいので、こまめに体重計に乗って記録をとり、今からしっかりと体重管理をしておきましょう。
妊娠線(ストレッチマーク)の対策も忘れずに
すでに対策を始めている人もいると思いますが、お腹が大きくなってくる時期なので、妊娠線対策を忘れずに行うようにしましょう。
妊娠線とは、お腹が大きくなって皮下組織が裂けてしまうことによってできる赤紫色の細い線のことです。お腹だけでなく、胸のあたりや腕・太ももの部分などにできることもありますし、人によっては数多くできます。
妊娠線対策専用のクリームも市販されていますので、毎日保湿を続けて乾燥を防ぐことが大切。出来るだけ広範囲に塗っておきましょう。
人工妊娠中絶は妊娠21週まで
妊娠21週は、赤ちゃんが母体から外に出て、生きていけるかどうかが分かれるラインでもあります。
人工妊娠中絶は、「胎児が母体外において生命を保続することのできない時期」にのみ認められていますが、母体保護法によって規定されているのは、「妊娠22週未満(妊娠21週6日)」までです。
いかなる理由があろうと、妊娠22週0日を迎えると人工妊娠中絶はできなくなります。
マイナートラブルに注意しつつ、健康的なマタニティライフを
人によっては便秘や痔、腰痛、こむらがえりといったマイナートラブルに悩んでいるかもしれません。しかし、ひとつひとつ対策をしていくことで、かなり負担は軽減するはず。
胎動が感じられ、赤ちゃんの動きが愛おしく感じられる時期でもあるので、困り事は早めに解決してしまいましょう。医師に相談しつつ、適度な運動をすること、栄養バランスの良い食事を摂ることも大切です。
<監修>
日本周産期新生児医学会 新生児蘇生法 Aコースインストラクター
日本産婦人科学会 専門医
札幌医科大学産婦人科 高田さくら
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