【妊娠12週目】エコーはどんな状態?ママは体重増加に要注意!

妊娠12週になると、つらかったつわりの症状がだんだん落ち着いてきて、お腹の赤ちゃんの状態も安定してきます。この時期に食べすぎたり無理をしすぎたりしてしまうと、ママや赤ちゃんのカラダにトラブルが起こりやすくなるだけでなく、出産時のリスクを高めることにもつながります。

妊娠12週に入ると、いよいよ「妊娠4ヶ月」に。赤ちゃんとママの状態はだいぶ落ち着いてきます。ママはつらかったつわりが治まってきて、食べ物がおいしく食べられるようになってくるかもしれません。また、赤ちゃんの状態も安定してきますので、流産する確率も低くなります。

妊娠12週のママの状態

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妊娠4ヶ月に入ると、つわりの症状が落ち着くママが増えてきます。
しかし、つわりの期間や落ち着く時期には個人差があります。まだつわりがあるママも、妊娠16週頃までには治まる人がほとんどです。
なかには、つわりの症状が落ち着かず、同じ月齢のママと比べて「なんで私だけつわりで苦しむのか」と思う人もいるかもしれませんが、あと少しの辛抱だと思ってこの時期を乗り切りましょう。

つわりが落ち着くと食欲が増加

つわりの時期は、大好物でさえ食べたいと思わず、苦しい日々を過ごしたことでしょう。吐き気や体調の悪さが落ち着いてくると食欲も戻ってきます。

昔は「赤ちゃんの分も合わせて2倍食べなさい」と言われましたが、今は急激に体重が増えることのほうがリスクが高いので、逆に食べすぎを注意する産婦人科医がほとんどのようです。
お腹の赤ちゃんのためにも必要な栄養はとる必要がありますが、食べすぎで体重が急激に増えるのは避けたいところです。

胎盤が完成してくる時期

妊娠12週から妊娠16週の間に胎盤が完成します。胎盤が完成する前は、ママの血液から直接赤ちゃんに栄養が届けられていましたが、胎盤が完成すると、胎盤から赤ちゃんに栄養が届けられるようになります。
胎盤はフィルターの役割を果たしており、一定の分子量を超えるものに関しては赤ちゃんに届かなくなります。

しかし、アルコールやニコチンといった、赤ちゃんにとって有害となる成分は分子量が小さいので、胎盤を通過して赤ちゃんに届いてしまいます。妊娠中は一貫して禁酒・禁煙生活を続けましょう。

お腹のふくらみがますます目立ちはじめる

妊娠11週と比べて、お腹のふくらみもさらに増してきます。
妊娠11週の頃は握りこぶし大一つくらいの大きさだった子宮は、その倍くらいにまでふくらむようになってきます。

お腹がふくらんでくると、妊娠前に着ていた洋服がきつくなってくることも。
無理をしてサイズのきつい洋服を着続けていると、お腹を圧迫してしまって血流が悪くなり、胎児の成長に悪影響を与えてしまいます。
妊娠前からの洋服がきつくなってきたらそろそろマタニティーウエアもしくはワンサイズ以上大きい洋服を着用し、お腹を締め付けないようにしましょう。

子宮が大きくなることで起こるトラブル

つわりが治まってきても、子宮が大きくなることで出てくるトラブルがあります。

子宮が大きくなると膀胱を圧迫してしまうので、頻尿や尿漏れが起こりやすくなります。
また、胎児が大きくなるにつれて骨盤が広がっていき、その際に分泌されるホルモンの働きで腰痛が起こることも。

さらに、大きくなった子宮が腸を圧迫するので、下痢や便秘に悩まされることもあるでしょう。

妊娠12週の赤ちゃんの状態

妊娠11週頃までは、赤ちゃんは細胞分裂を活発に繰り返して急ピッチで成長してきましたが、妊娠12週に入ってくるとその成長も緩やかになってきます。

この時期に見られる赤ちゃんの成長

妊娠11週頃までに赤ちゃんのさまざまな器官が完成するのですが、妊娠12週にはさらにそれが発達していきます。
手足の骨や筋肉がますます発達するようになり、あわせて羊水の量も増えるため、赤ちゃんの運動量も活発になります。

皮膚にも厚みが増してしっかりとしてきますし、まゆげやまつげ、産毛も生えるようになり皮ふ自体が丈夫になっていきます。
器官が形成されてその機能を強めていきますので、赤ちゃん自身もどんどん丈夫になっていきます。おかげで流産リスクも低下していきます。

超音波でもより人間らしく見えるように

妊娠12週頃のエコー写真を見てみると、いろいろな器官が形成されてより人間らしく見えるようになってきます。最近のエコーは映像がより鮮明に見えるタイプが増えているので、赤ちゃんの耳や目といった細かい部分までよくわかるようになるのです。
男女の性器が作られるのもこの時期です。ただ、この段階では赤ちゃんの性別はまだわからない場合が多いようです。

妊娠12週にやっておきたいこと・気をつけたいこと

妊娠12週に入ってくると、つわりが治まり食欲が増してきます。妊娠中は普段よりも脂肪をため込みやすく、さらには妊娠機能を維持するために急激に体重が増える時期でもあります。
体重が増えすぎると、ママのカラダや赤ちゃんが出産時に伴うリスクが増大しますので、しっかりと体重管理を行う必要があります。また、この時期から出生前診断が受けられるようにもなります。

急激な体重増加に注意を

つわりが落ち着いてくるだけでなく、赤ちゃんも栄養を必要としていますので、食欲が増してきます。
そして、赤ちゃんを守るために子宮や羊水、胎盤などの機能が備わってきて、血液量が増加するため、それだけでも約5kgの体重増加が見込まれます。
また、妊娠するとホルモンバランスの変化によってカラダに脂肪をため込みやすくなるため、妊娠前より太りやすくなるのです。
体重が急激に増加してしまうと、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病といった母体へのリスクや、産道に脂肪がつくことによる分娩時のリスクが高くなるなど、妊娠・出産に関連するさまざまなリスクが増大するのです。
さらには、産後も体型を戻しにくくなるといった美容面での悩みにつながってしまいます。
妊娠前のBMI数値によって妊娠時に理想とされる体重の増え方が母子手帳などに書かれていますので、それを見て自分の体重の増え方と照らし合わせてみるとよいでしょう。

無理なダイエットは禁物

体重が増えると食事制限をして体重を戻そうとしがちですが、それは妊娠時には絶対にNGです。

食事制限をしすぎてしまうと赤ちゃんに十分な栄養が届けられなくなり、赤ちゃんが十分育たなくなるからです。
食事は3食しっかりと、栄養バランスのとれた食事をとるように意識することが重要です。

加えて、脂っぽいものや甘いものをできるだけ控えることで脂肪の蓄積が増えるのを防げます。
また、出産時には体力が必要になりますので、体力作りのためにも適度な運動を行うことが大切です。

出生前診断を受けられる時期、パートナーとよく話し合おう

妊娠12週に入ると、出生前診断が受けられるようになります。これにより、赤ちゃんにダウン症や染色体異常の可能性がないかを知ることができるのです。
出生前診断の方法によっては高額な検査費用がかかりますし、診断結果によっては精神的なダメージも相当大きく、妊娠を継続するかどうかを迷うカップルも少なくありません。
本当に出生前診断が必要なのかどうかという点や、結果の受け止め方などについて、パートナーとよく話し合ってから診断を受けることをおすすめします。
産婦人科や病院によっては専門家によるカウンセリングを実施していますので、必要に応じて専門家からアドバイスを受けると参考になるでしょう。

腰痛の発生に注意

赤ちゃんの成長とともにお腹も重たくなってきて、だんだんと腰をそらせた姿勢をとるようになってきます。これが原因で腰痛が引き起こされるようになるのです。
背中の筋肉が少ない女性にはよく起こりがちですから、日ごろから姿勢を正して背筋を鍛えておくと腰痛が起こりにくくなります。

皮ふを清潔に保つこと

妊娠して赤ちゃんの成長が活発になるとともに、ママのカラダも新陳代謝も活発になります。また、ホルモンバランスが変わることによって、肌が過敏になります。
汗もかきやすくなりますので、それが原因で皮ふのトラブルが起きたり、体臭がきつくなったりすることもあります。
日ごろから皮ふを清潔に保つように心がけて、使用するスキンケア製品は刺激の少ないものに変えるようにするといいでしょう。

また、妊娠前と比べると抵抗力も落ちてしまい、感染症にもかかりやすくなってしまいます。
感染症にかかると早産のリスクも高まりますので、免疫力が下がらないようにカラダをしっかりと休める、栄養を十分取るなどの対策を取りましょう。

まとめ

妊娠12週頃には胎盤が完成に近づき、赤ちゃんの状態も安定してきます。
今まで悩まされていたつわりの症状もなくなってきますので、食欲が戻ってきます。
この時期に食べすぎたり偏ったものばかり食べたりしまうと、お腹の赤ちゃんの成長に悪影響が出るだけではありません。
ママのカラダへのリスクも高めてしまいますし、出産時のトラブルを招く原因にもなってしまうので、体重管理と体調管理には十分気を付けましょう。

⇒妊娠13週目、お腹の大きさはどのくらい?

<監修>
日本周産期新生児医学会 新生児蘇生法 Aコースインストラクター
日本産婦人科学会 専門医
札幌医科大学産婦人科 高田さくら

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この記事のキュレーター

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