子どものアレルギーを防ぎたい!食物アレルギーの対策は?

離乳食がスタートすると、赤ちゃんに卵や牛乳、小麦などの食物アレルギーが見つかる場合があります。「食物アレルギーかな?」と思ったら、ママが自分で判断せず、必ず医師の診断を受けるようにしましょう。ここでは食物アレルギーのメカニズムや主な原因物質、症状が出てしまった時の対処法などについて説明します。

食物アレルギーの原因は、免疫の過剰反応

赤ちゃんは消化機能が未熟なので、食品中に含まれるたんぱく質をカラダが「異物」だと認識して、体外に追い出そうとしてしまうことがあります。

これが食物アレルギーの原因です。

そのため、特定の食品を食べると体内の免疫が過剰反応して、全身のじんましんや湿疹などの皮膚症状、腹痛や吐き気、下痢などの消化器症状、呼吸が苦しくなる呼吸器症状などを引き起こします。

こうした食物アレルギーが現れるまでの時間は、食べてからすぐに症状が出る場合(即時型)と、数時間~数日かかる場合(遅延型)があります。

 

食物アレルギーは多くの場合、12年ほどして体内の消化機能が発達すると、自然と良くなり食べられるようになります。

 

7大食物アレルゲンを覚えておこう

アレルギーの原因になる物質をアレルゲンといいます。

乳幼児期は卵・牛乳・小麦がアレルゲンになることが多く、年長児になると魚介類(エビ・カニ)やピーナッツ、そばなどのアレルギーも増えてきます。

これらの食品に含まれるたんぱく質は消化しにくく、赤ちゃんの内臓が細かく分解しきれずに吸収してしまうので、体内で異物だと勘違いされやすいのです。

これらの食品を初めて与える時は注意しましょう。

アレルギーの原因になりやすい食品が含有される場合、市販品には必ず表示するように法律で義務付けられています。

 

「これってアレルギー反応?」と思ったら、ママの判断で食物除去するのは禁物です。必ず医療施設で診察を受けましょう。

皮膚テストや血液検査、食品を制限する「除去試験」、実際に食べてみて様子を見る「負荷試験」などを行い、確定診断が下されて必要であれば食物除去を始めることになります。

 

初めての食品は、慎重に少量与えて

初めての食品を赤ちゃんに与える時は、ごく少量から与えましょう。

また、アレルギーの原因となる食品を特定しやすいように、初めての食品は11種類だけ与えるようにします。

さらに食物アレルギーの症状が出た時にすぐにかかりつけ医に駆け込めるように、午前中や昼過ぎなど、医療施設の診療時間内に与えるのがいいでしょう。

食物アレルギーだとわかった場合、ベビーフードなど市販の加工食品には注意が必要です。意外な食品に乳製品や小麦粉が使われていたり、お菓子の隠し味としてピーナッツの粉末が使われていたりすることがあるので、よく表示をチェックしましょう。

 

★今回のポイント★

・食物アレルギーの原因は、免疫の過剰反応

・初めて離乳食で使う食品は、11種類、少量だけ、医療施設の診療時間内に与える

・食物除去は、勝手な判断は禁物

・市販の加工食品は成分表示をよく確認する

 

 

この記事の監修
日本小児科学会専門医 菊池 透先生

初回公開日:2017年7月21日
最終監修日:2021年5月26日

 

この記事のキュレーター

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