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がん検診のススメ② がんって、予防できるんですか?
がんは、わずかな知識と行動で、大きく運命を変えられる病気です。
がんから身を守るためにぜひ知ってほしいことを全3回でお送りします。
※この記事は、がん対策推進企業アクション「がん検診のススメ第3版」より引用させて頂いております。
多くのがんは、実は予防が可能なんです。
日本においては、男性のがんの原因の5割以上、女性でも3割弱が、喫煙などの生活習慣や感染によるものです。
アメリカのデータでは、がんの原因の3分の1がタバコ、さらに3分の1が喫煙以外の食生活や感染などの生活習慣で、遺伝は5%にすぎません。
臓器別にみると、がん死亡のトップは「肺がん」です。がん全体の約2割にあたる約7万人が毎年亡くなっています。
肺がんの最大の原因はタバコ。
タバコがなくなれば、日本人男性のがん 死亡全体の約4割がなくなると言われています。
喫煙による悪影響は他にも・・・
また、タバコはがん以外にも、心臓病(心筋梗塞)や脳卒中も引きおこします。
喫煙は寿命を約10年縮めるのです。
じつに喫煙者の7割がニコチン依存症で、禁煙したいと思っていてもやめられないと言われています。
ニコチン依存症治療については、公的医療保険が使えるようになったので、なかなか禁煙できない方は禁煙外来を受診してみてください。
離脱症状を防ぐ禁煙補助薬によって、禁煙の成功率は約2倍になります。
少しの運動でも効果あり、肉食はほどほどに。
毎日15分程度の軽い運動でも、心血管疾患やがんの予防に役立ち、平均余命が3年延びます。
近年、増加しているのは、タバコが原因となる肺がんのほか、男性では前立腺がん、女性では乳がん、それから大腸がん、 子宮体がんなどです。
これらのがんは「欧米型のがん」だと言うことができます。がんの原因のひとつが 「肉食」にあるからです。
男性ホルモン、女性ホルモンは、コレステロールを材料として体内で作られます。 これらの性ホルモンの分泌が増えると、前立腺や乳房で細胞増殖が活発になり、その結果、がんができやすくなる傾向があるのです。
また、肉の消費量が高い国ほど、大腸がんが多いことが指摘されています。肉ばかりではなく、高タンパクでヘルシーな魚も食べるようにしましょう。
塩分の多いもの、 熱いものの取りすぎに注意
胃がんは欧米では白血病よりめずらしいがんですが、日本では3番目に死亡が多いがんになっています(頭打ちになっていますが)
胃がんの約95%がピロリ菌への感染に起因します。ピロリ菌感染によって胃が慢性的な炎症状態になると、細胞のコピーミスが起きる確率が高まるのです。それに加えて塩分の多い食事は、ピロリ菌による炎症を助長するのでキケンです。
熱いものも、食道の粘膜を傷つけ発がんのリスクを高めます。なるべく控えたほうがいいでしょう。
食卓に野菜や果物を!顔が赤くなるひとは、お酒に注意!
野菜を小鉢で5皿分と果物1皿分を毎日食べれば、胃がんや食道がんを減らすのに十分な効果があると言われています。
ともかく、野菜を欠かさないようにすることが大事です。
日本人の場合、お酒の害はかなり深刻です。
東洋人の約4割の人は、アルコールを肝臓で処理する過程で生じる発がん性物質(アセトアルデヒド)を分解するための遺伝子に変異があるからです。
お酒を飲むと顔が赤くなる人、二日酔いがひどい人は、アルコールに由来する発がん性物質を十分に分解できていない証拠です。飲みすぎるのはキケンです。
飲めない人は飲まないこと。飲める人も 1日に日本酒なら1合、ビールなら大瓶1本にとどめておくと安心です。
顔が赤くなる人が日本酒1合でやめておくと、食道がんのリスクは半分に減ります。
逆に、顔が赤くなる人が3合以上飲むと、食道がんのリスクは10倍。最悪なのは、そういう人が同時にタバコも吸うことで、食道がんのリスクが30~70倍以上にもなります。
聖人君子でも、がんになる
肉食が悪いからといって、ベジタリアンにがんが少ないというわけではありません。
肥満や糖尿病ががんのリスクを高めるのと同様に「痩せすぎ」もまた、がんのリスクを高めます。
結局、がんを予防するには、様々な食材をバランスよく食べることが一番なのです。
ただし、どんなに規則正しい生活を送っている「聖人君子」でも、がんになる可能性は残ります。
がんの原因の3分の1は、一種の「運」だからです。
そこで、禁煙などの生活習慣の改善にくわえて、たとえがんになってしまったとしても、
早期のうちにがんを見つける「がん検診」が必要になるのです。この二段構えこそ、がんで死なないための特効薬です。
※この記事は、がん対策推進企業アクション「がん検診のススメ第3版」より引用させて頂いております。
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