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キレイ&健康でいたいから、しっかり摂りたい栄養と食品の選び方
私たちのカラダを作るのは毎日の食事です。 ちゃんと栄養が足りているか、バランスを取れているかを考えながら食品を選べているでしょうか?
美しく健康なカラダのために、不足しがちな栄養素と、手軽に取り入れられる食品について解説します。
カラダを作る「タンパク質」
お肌の表皮の角質、そして髪と爪の主成分はケラチンというタンパク質です。
つまり、タンパク質をしっかりとることが、美容を保つために重要だということです。
また、タンパク質が不足するとカラダ全体の代謝機能が下がってしまうので、太りやすく痩せにくい体質になってしまいます。
タンパク質は体内で分解され、「アミノ酸」になることで初めて栄養素として働きます。
特に、体内で合成できず、食品から摂らなければならない「必須アミノ酸」がバランスよく含まれているかどうかは「アミノ酸スコア」と呼ばれる基準で決まります。
● アミノ酸スコアが高い食品
・動物性
豚肉、牛肉、乳製品、卵、サーモン、マグロ、イワシなど
・植物性
大豆、枝豆、白米、ジャガイモなど
アミノ酸スコアが高いものだけが良いというわけではなく、低いものでも複数の食材を組み合わせるなどの工夫をしてバランス良く食べるようにしましょう。
しなやかさに必要な「脂質」
脂質と聞くと、「太る」「ニキビができる」など、良くないイメージを持つかもしれませんが、脂質不足は肌や髪にツヤがなくなる、血管に柔軟性がなくなって栄養がカラダに行き渡らない、などのトラブルにつながります。
脂質の構成成分である脂肪酸には、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2つがあります。
積極的に取り入れたいのは、下記の不飽和脂肪酸。
中性脂肪やコレステロールのバランスを整えるなどの働きを持っており、いくつかの種類があります。
1. オレイン酸
血中の悪玉コレステロールを下げます。
代表的な食品:アボカド、オリーブオイル、ピーナッツ
2. DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)
EPAは血液をサラサラにし、アレルギーを抑える働きも持っています。DHAは脳の活動を活性化させます。
代表的な食品:サンマ、イワシなどの青魚
3. アルファリノレン酸
体内でDHAやEPAに変わります。体内で作ることができないので、食品から摂る必要があります。
代表的な食品:なたね油、えごま油、亜麻仁油
健康な血液に不可欠な「鉄分」
血液中のヘモグロビンの構成成分である鉄分。
生理があるため、女性には男性よりも多くの鉄分を摂る必要があります。
鉄分不足は、貧血、冷え性、むくみなどの原因になります。
鉄分が多い食品といえばレバーですが、毎日食べるのは難しいかもしれません。
レバー以外にも鉄分を多く含む食品はありますので、バランスよく取り入れたいですね。
● 牛レバー60gに含まれるのと同量の鉄分(2.4g)が取れる食品
・豆乳200ml
・小松菜80g
・干しひじき5g
・枝豆80g
・納豆70g
この他、豆腐などの大豆製品、アサリなどの貝類にも、鉄分が多く含まれています。
丈夫な骨を作る「カルシウム」
体内にあるカルシウムは骨や歯に貯蔵されていて、不足すると溶け出してしまいます。
女性ホルモンの一つである「エストロゲン(卵胞ホルモン)」が、骨からカルシウムが溶け出すのを防ぐ役割をしているのですが、閉経すると大幅に分泌が減ってしまいます。
その結果、骨粗しょう症になりやすくなるのです。
予防のために、若いうちからしっかりとカルシウムを摂り、骨や歯を丈夫に保っておくことが大切です。
カルシウムが多い食材といえば乳製品ですが、とりすぎると脂質の摂取量も増えてしまいます。
乳製品だけでなく、さまざまな食品からまんべんなく摂るのがおすすめです。
● カルシウムを多く含む食品
・緑黄色野菜(小松菜、ほうれん草など)
・小魚(イワシ、しらすなど)
・海藻類
・大豆製品(納豆、豆腐など)
カルシウムは、ビタミンDと一緒に摂取することで吸収率が上がります。
ビタミンDが多く含まれるきのこ類や卵などと一緒に食べることで、効率よく体内に取り入れることができます。
肥満を防ぐ「食物繊維」
日本人に不足しがちな食物繊維。
糖質や脂質の吸収を抑えたり、腸内環境を整えることで便秘を防いだりと、肥満防止に効果的な栄養素です。
多く含まれる食品は、野菜・きのこ類・海藻類で、1日に必要とされる食物繊維は17g。
ちなみに、生野菜300gに含まれる食物繊維はおよそ10gで、これだけ食べるのは大変です。
煮る・焼くなどして加熱し、カサを減らして食べるなどの工夫を。
また、白米よりも玄米、パンならライ麦や全粒粉のものを選ぶようにしましょう。
★今回のポイント★
・タンパク質、脂質は良質なものを選ぶ
・鉄分やカルシウム、食物繊維は取り入れやすい食品を選び、食べ方を工夫する
この記事の監修
婦人科専門医 松村 圭子先生
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