その出血や痛み…若い女性に増えている「子宮頸がん」かも!?こんな症状があったら要注意

生理でもないのに出血があった場合、色々な病気の可能性が考えられます。そのうちの1つに、20~30代の女性に増えている「子宮頸がん」があります。
子宮という場所が場所なだけに、これから妊娠・出産を考えている人にとっては、どんな影響があるのかも気になるところ。子宮頸がんに関する基礎知識を持っておきましょう。

子宮頸がんって、どこにできるの?

子宮頸がんは、子宮がんの1つで、子宮の出口にある管状の部分にできたがんのことをいいます。

子宮がんのうち子宮頸がんと子宮体がんの割合は同じくらいです。

発症のピークは30代後半で、最近では20代の若い人にも増えています。自分は若いからがんの可能性は低い、と思いこまないことが大切です。

 

セックス経験があれば、誰でも子宮頸がんになる可能性がある

子宮頸がんは、HPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルス感染が原因といわれています。このウイルスの感染経路は、主に性行為です。

ウイルスに感染した全ての女性が子宮頸がんを発症するわけではありません。また、コンドームによる避妊を行っている場合には感染のリスクが低下します。しかし、ウイルス感染を100%防止する方法はありません。

一度でもセックスした経験がある女性は、子宮頸がんになる可能性があると考えておきましょう。

 

子宮頸がんになると、どんな症状が現れるの?

子宮頸がんは進行がゆっくりとしたがんで、初期には自覚症状がほとんどありません。そのため、かなり進行してから、ようやく次のような自覚症状が出てきます。

● 子宮頸がんの症状チェック

□ セックス時に血が出た

□ 生理でもないのに血が出た(不正出血)

□ おりものが増えた

□ おりものの色がピンク・茶色がかっている

□ 下腹部に痛みがある

□ 腰痛がある

□ 血尿が出た

□ 血便が出た

□ 尿が出づらい

 

子宮頸がんが進行すると周辺組織が壊れ、出血が見られることがあります。

がんが進行して組織が炎症を起こすと、おりものの量が増えるほか、がんからの出血が混じって茶褐色やピンクっぽい色をしているおりものが出ることも。

セックスでがんが刺激されて出血することもあります。

 

痛みがある場合や血尿・血便が出た場合、排尿障害がある場合などは、がんが子宮にとどまらず他の場所まで侵食している状態にあります。

不正出血があるなどの自覚症状がある場合は、なるべく早めに受診するようにしましょう。子宮頸がんではなくても、他の病気が原因で不正出血が起こっているかもしれません。

 

子宮頸がんになると子どもは産めない?

子宮頸がんになってしまうと、子どもはもう産めなくなるのでしょうか。

子宮頸がんは20代から発生頻度が急増するので、これから妊娠・出産したいという人がかかってしまう可能性があります。ですが、若い人は初期であることが多く、子宮そのものを温存できる治療法を選べる可能性も十分にあります。

 

では、妊娠してから子宮頸がんが発覚した場合はどうなるのでしょうか。

妊娠するとさまざまな検査を受けますが、その一環で初めて子宮頸がんが発見される人もいます。初期であれば、出産まで経過観察することも可能です。ステージにあわせて手術が検討されますが、その場合は本人の希望などとの兼ね合いとなってきます。

 

子宮頸がんは早期発見できれば治る可能性大!

子宮頸がんは、初期のステージ0期なら100%治るといわれています。ですが、進行が進むに連れて治癒率は下がっていきます。

そのため、自覚症状がない初期の段階でがんを見つけることがとても重要なのです。

 

では、どのようにして見つけるのでしょうか?

早期発見するためには、婦人科の定期検診が欠かせません。

検診では、内診と細胞診が行われます。

細胞診とは、子宮の入口をブラシなどでこすって細胞をとって、がんの有無を調べるものです。細胞をとるため、多少の出血を伴うことがありますが、痛みはほとんどありません。

細胞診では、がんだけでなく、がんになる前段階の状態も見つけることができます。

子宮頸がんが発見された場合、手術でがんを取り除きます。初期であれば、子宮の入口の部分だけの切除で、子宮を全摘せずに済むことがほとんどです。

 

早期発見が重要な子宮頸がん。

一度でもセックスの経験がある女性は、定期的に子宮頸がん検診を受けるようにしましょう。

 

★今回のポイント★

・子宮頸がんは、早期の段階では自覚症状がほとんどない

・不正出血、セックス時の出血、おりものの増加、下腹部痛などがある場合は子宮頸がんの可能性が

・子宮頸がんは早期に発見すれば、完治する確率が高い

 

 

この記事の監修
婦人科専門医  松村 圭子先生

この記事のキュレーター

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