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妊活中の葉酸は何のために、どれくらい必要?
妊活中・妊娠初期に必要な栄養素として有名なのが「葉酸」。多くの女性芸能人も葉酸のサプリメントを飲んでいると公表していますが、葉酸とはどんなものなのかを知っていますか?
今回は、知っているようで意外と知らない「葉酸」について勉強してみましょう!
葉酸ってどんな栄養素なの?
「葉酸」という言葉を聞いたことはあっても、それがどんなものなのかを説明できる人は、あまり多くないのではないでしょうか?
葉酸とは緑の野菜や海草類、レバー、大豆製品などに含まれている水溶性ビタミンの一種。
赤ちゃんの神経系の発達に欠かせない栄養素であり、妊娠初期の女性が摂ることで、無脳症や二分脊椎、脳瘤などの原因となる神経管閉鎖障害のリスクを減らせることがわかっています。
また、葉酸は妊娠する1ヶ月以上前からの摂取が望ましいとされているので、妊活中に欠かせない栄養素といわれるようになったのかもしれませんね。
1日に摂りたい葉酸の量って?
一般的に妊活中~妊娠初期に摂りたい葉酸は、普段の食事にプラスして400μg(マイクログラム、0.4mg)摂るのが望ましいとされています。
400μgすべてを野菜から摂ろうとした場合、1日に350g以上も野菜を食べなければなりません。
量にすると、大きなザル2つ分になるのだとか……。
葉酸を多く含む食材順に、摂取目安量とともにご紹介します。
・ゆでた枝豆(100g): 260μg(0.26mg)
・豚レバーペースト(100g): 140μg(0.14mg)
・ゆでたホウレンソウ(100g): 110μg(0.11mg)
・焼き海苔 (1枚3g): 57μg(0.06mg)
・納豆 (1パック50g) : 55μg(0.06mg)
・きな粉 (大さじ1杯7g): 19μg(0.019mg)
(文部科学省「食品成分データベース」より算出)
上記の中には、普段から摂っている食材もあるのではないでしょうか?
野菜だけに限らず、これらの食材を上手に組み合わせて、しっかりと葉酸を摂るようにしたいですね。
美容にもいい、葉酸をたくさん含むスーパーフルーツ!
このほかにも、最近では葉酸が多く含まれるとしてパッションフルーツに注目が集まっています。
パッションフルーツ100gあたりには、約86μgの葉酸が含まれているそう。
ハワイではパッションフルーツを「女性のビタミン」といい、スーパーフードとしても親しまれているそうです。
また、パッションフルーツが「女性のビタミン」といわれるのには、もう1つの理由があります。
それは、パッションフルーツに含まれる「ピセアタンノール」という成分です。
ピセアタンノールは抗酸化作用を持つポリフェノールの一種で、シミ・しわ・たるみなどの肌老化を予防する効果があるといわれています。
このことから、パッションフルーツは妊活だけでなく美容にもよいといわれています。
葉酸の摂取には、サプリメントも
葉酸を摂るためとはいえ、毎日同じような料理だと飽きてしまいますよね。
そんなときは、サプリメントを併用しましょう。
葉酸は熱や水に弱い栄養素ですが、サプリメントであれば手軽に補うことができます。
いろいろなメーカーからさまざまな葉酸サプリメントが販売されているので、自分に合ったものを見つけましょう。
しかし、葉酸はたくさん摂ればいいというわけではありません。
妊娠後期にサプリメントで葉酸を過剰に摂取すると、赤ちゃんが喘息になるリスクが高まるという報告もあります。そのため、サプリメントから葉酸を摂る場合は、15~29歳で1日900μg(0.9㎎)、30~64歳で1日1000μg (1mg)を超えないように注意することが必要です。
葉酸サプリメントを上手に取り入れて、元気な赤ちゃんを生みたいですね!
★今回のポイント★
・葉酸は、赤ちゃんの神経系の発達に欠かせない栄養素
・妊娠する1ヶ月以上前からの摂取が望ましい
・妊活中~妊娠初期に摂りたい葉酸の摂取量の目安は普段の食事にプラスして400μg
・葉酸を多く含むパッションフルーツは美容にもいい
・サプリメントで葉酸を摂る場合は、1日900μg(0.9㎎)~1000μg (1mg)を超えないように
参考:厚生労働省:「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書
この記事の監修
日本産科婦人科学会専門医 松村 圭子先生
初回公開日:2017年6月2日
最終監修日:2021年9月21日
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