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ニキビ・吹き出物は同じもの?自分で潰した方が早く治るって本当?
誰もが思春期に気にしていた「ニキビ」ですが、二十歳を過ぎた頃から「吹き出物」と言う人もいます。
ニキビと吹き出物は、どちらも皮膚にできる同じようなものなのに、なぜ呼び方が違うのでしょうか。今回は、そんなニキビと吹き出物について紐解いていきましょう。
ニキビと吹き出物は別物?同じもの?
ニキビと吹き出物以外に、「大人ニキビ」という言葉を聞いたことはありませんか?「大人」とつくと、年齢によって名称が変わる説が濃厚と感じますが、そんなことはありません。ニキビと吹き出物はまったく同じもので、医学的に正しい名称は「ざ瘡(ざそう)」です。
ニキビ、吹き出物ができる原因
「ざ瘡」とは、過剰に分泌された皮脂が毛穴に詰まった状態です。思春期以降になると、おでこや鼻などにできやすく、中にはイヤな思いをしたことがある人もいるでしょう。
ざ瘡ができる要因としては、ストレス、睡眠不足、偏った食生活などによるホルモンバランスの崩れなどが挙げられます。また、生理前になるとニキビがでやすいという女性も多いものです。
ニキビ、吹き出物ができやすい部位
色々な場所にできる「ざ瘡」。できてしまう原因と場所には、何か関係があるのでしょうか?できる場所別に、その原因を見ていきましょう。
●Tゾーン
おでこを含むTゾーンは、最も「ざ瘡」ができやすい場所のひとつ。なぜ、この場所にできやすいのかというと、Tゾーンは皮脂線が発達している場所だからです。Tゾーンはホルモンバランスの乱れの影響が出やすく、なおかつ、前髪の雑菌などが付着しやすい場所であることも影響していると考えられています。
●生え際
あまり人目に付かない場所とはいえ、気になるのが髪の毛の生え際です。シャンプーやリンスのすすぎが甘かったり、洗顔料が残っていたりする場合に「ざ瘡」ができやすいといわれています。
●鼻
人目から隠すことができない鼻も、「ざ瘡」ができやすい部分。鼻は毛穴が多く、皮脂の分泌も多いため、毛穴が詰まりやすく、紫外線や何らかの刺激を受けたりすることで炎症が起こりやすいと考えられています。手で鼻を触ったときの雑菌も原因だといわれています。
●あご
思春期の頃にはできなかったのに、大人になってからあごなどのフェイスライン上に「ざ瘡」ができるようになったという人もいると思います。フェイスラインにできる「ざ瘡」は大人によく見られるもので、ホルモンバランスの崩れ、乾燥、頬杖や手で触れることで雑菌が付着してしまうことが原因とされています。
ニキビ、吹き出物の対策
ニキビや吹き出物ができたら、自分でつぶしてしまうという人も多いかもしれませんが、痕(あと)が残ってしまうこともあるので、オススメできません。
「白ニキビ」「黒ニキビ」「赤ニキビ」「黄色ニキビ」という言葉を聞いたことがあると思いますが、「ざ瘡」には色々な段階があるので、それに合った治療をすることも大切です。皮膚科で相談して症状に合った治療薬を処方してもらうといいでしょう。
ニキビ、吹き出物の予防法
最後に、「ざ瘡」を予防する方法をご紹介します。
●規則正しい生活習慣
「ざ瘡」はストレス、睡眠不足、乱れた食生活などによるホルモンバランスの乱れが関係しています。そのため、日ごろから規則正しい生活を送るように、最近の生活習慣を見直してみるといいでしょう。
●スキンケア
「ざ瘡」を作らないためには、肌が乾燥しないよう適度な水分量を保ちながら、清潔にすることが重要です。肌が脂っぽい場合は、「ざ瘡」ができやすくなることが想像できると思いますが、洗顔のしすぎもあまりよくありません。必要な皮脂も洗い流されることによって肌が乾燥し、皮脂分泌が過剰になることで、「ざ瘡」ができやすくなってしまいます。洗浄力が強すぎる洗顔料は避け、保湿を怠らないようにしましょう。
★今回のポイント★
・ニキビと吹き出物は同じもので、医学名は「ざ瘡」
・「ざ瘡」ができる原因は、ストレス、睡眠不足、偏った食生活などによるホルモンバランスの乱れ
・「ざ瘡」は自分でつぶさず、皮膚科で相談しよう
・肌の水分量を保ちながら、清潔にすることで予防を
この記事の監修
婦人科専門医 松村 圭子先生
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