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突然の熱にママもビックリ!赤ちゃんの発熱時のホームケアは?
生まれたばかりの赤ちゃんは免疫力が低く、体調を崩しがちです。せきや鼻水などの体調の変化はわかりやすいのですが、平熱が大人よりも高い赤ちゃんの発熱はわかりにくいもの。今回は、赤ちゃんが発熱したときの見分け方やホームケアのポイントをご紹介します。
発熱時の受診の目安は?
赤ちゃんの平熱は36.3~37.4度と高い上に、突然熱が上がることもあります。赤ちゃんが発熱したと判断するポイントは、平熱よりも1度程高いかどうかです。
しかし、体温が平熱よりも1度程高いかどうかは、ひとつの指標に過ぎません。赤ちゃんの熱の高さだけでなく、全身の状態がどうなのかということがポイントになります。
もし、赤ちゃんの熱が高くても、元気で食欲があれば、2〜3時間は様子を見ましょう。
鼻水や咳といった他の症状があったり、熱が続いたりするようであれば、ホームケアをして翌日以降に受診を。
もし、生後3ヶ月未満で38度以上の熱を出している場合は診療時間内に受診してください。また、生後1ヶ月以内で発熱があった場合は、診療時間外であっても医療施設へ相談を。
一方で、熱が高くなくても元気がなくグッタリとしていて、水分もとれないようであれば診療時間外でも受診する必要があります。
初めてけいれんを起こした場合も、早めに受診してください。
診療時間外で判断に迷う場合は小児救急電話相談などを活用してみてください。
参考:こどもの救急(日本小児科学会)
赤ちゃんが発熱したときのホームケアは?
では、赤ちゃんが発熱したときのホームケアで気を付けたいポイントを3つご紹介します。
(1) 体温調整に気を付ける
熱が上がりはじめたときは寒さを感じやすいので、いつもより顔が青白い場合は上着を着せて保温しましょう。
次に、暑さで顔が赤くなったり汗ばんできたら、下着を変えたり、薄着にしてあげたりして、熱の発散を促します。
また、このときに、水にぬらしてきつくしぼったタオルで額、首、わきの下、太もものつけ根を拭いて冷やしてあげるのも良いでしょう。
(2) 水分補給を忘れない
風邪をひいたときなどは、スポーツ飲料水などをこまめに飲みますよね。そう、人は発熱したときに大量の汗をかくため、水分補給がとても大事。それは、赤ちゃんも同じです。
脱水症状を起こさないために、経口補水液(乳児用イオン飲料)などをこまめに飲ませましょう(経口補水療法)。
また、発熱時は食欲が落ちるので、食べやすく消化のいいスープややわらかいうどんなどを食べさせてあげるといいでしょう。
母乳やミルクは飲めるようであれば、いつも通りに飲ませてください。飲まない場合は1日程度であれば経口補水液だけでも大丈夫です。
(3) なるべく安静に
発熱しているときは大人しく布団で寝てほしいものですが、好奇心旺盛な赤ちゃんは、ちょっと体調が悪くても色々と動き回って、なかなか大人しくしてくれませんよね。
そんなときはムリに寝かせようとしなくても、室内で静かにゆっくり過ごせる遊びをしましょう。そして、体力を消耗させないように、あまり興奮させないように気を付けて。
大人しくしてくれない場合は、自宅の周辺のちょっとした散歩がオススメです。赤ちゃんにとってもママにとっても気分転換になるでしょう。
解熱剤の使用は医師に相談を
これまで、赤ちゃんが発熱したときのホームケアを紹介しましたが、気をつけた方がいいポイントもあります。
まず、解熱剤の使用については医師の指示に従うこと。解熱剤は病気自体を治す薬ではありません。
高熱の脳への影響を心配する人も多いものですが、40度以上の熱があっても一般的には脳に影響するようなことはありません。
熱を下げることばかりにとらわれず、赤ちゃんの全身状態に注意しましょう。
また、発熱中はお風呂に入らせていいのかどうかで悩む人が多いと思います。
赤ちゃんが元気で機嫌のいいときは、お風呂に入れても大丈夫ですが、長風呂にならないように注意しましょう。
赤ちゃんに元気がないときはお風呂に入れず、お湯で絞ったタオルで全身を拭いてあげましょう。
赤ちゃんの体調が優れず、発熱したときは大人の方が慌ててしまいますが、自分たちが発熱した場合のホームケアとあまり変わらないので、ホッとしたのではないでしょうか?
赤ちゃんが発熱した場合は、以下のポイントを踏まえて、焦らずに対処したいですね。
★今回のポイント★
・赤ちゃんの「熱の高さ」よりも、「全身の状態」が重要
・熱の上がりはじめは温かくして、汗ばんできたら薄着にさせる
・脱水症状を起こさないために、経口補水液で水分補給をする
・自己判断で乳児用の解熱剤などを使わない
この記事の監修
日本小児科学会専門医 菊池 透先生
初回公開日:2017年7月27日
最終監修日:2021年5月26日
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