【妊娠13週目】妊娠線のケアに気をつけて。お腹の大きさはどのくらい?

妊娠13週頃はつわりが落ち着いて体調も安定してくる時期です。しかし、妊娠線ができやすくなったり、流産だけでなく切迫早産のリスクにも注意が必要になってくる時期ですから、無理をしないことが重要です。もし切迫早産の兆候が見られたら、すぐにお医者さんを受診して適切な治療を受けるようにしましょう。

妊娠13週になると赤ちゃんが急に成長しますので、お腹の大きさがますます目立つようになります。周りの人から妊娠していることに気が付いてもらえるくらい、お腹もふっくらとしてきます。
つわりの症状は落ち着いてきますが、立ちくらみやめまいの症状が出てきたり、切迫早産のリスクにも注意が必要になってきますので、体調管理にはまだまだ十分な注意が必要です。

妊娠13週のママの状態

baby_13
妊娠13週ころになると、胎盤が完成してお腹も大きくなるために、お腹のふくらみが目立つようになってきます。急にお腹が大きくなる時期でもあるので、妊娠線ができやすくなります。

お腹がぽっこりと目立つように

それまではお腹のふくらみがほとんど目立たず、妊娠前に着ていたパンツやスカートを履きこなせていたかもしれません。
しかし、それがお腹がポッコリと目立つようになると、妊娠前のサイズでは洋服が窮屈に感じるようになってくるでしょう。
仕事上ラフな格好ができない、妊娠前と変わらずオシャレを楽しみたい、という気持ちは理解できますが、お腹を締め付けると腹部の血流が悪くなり、赤ちゃんの成長に悪影響が出てきてしまいます。
無理をせずにお腹まわりにゆとりのある衣服を着用するか、マタニティーウエアを購入するなどして、カラダを締め付けないようにしましょう。

立ちくらみ、めまいが出やすくなる

お腹の赤ちゃんを成長させるためには、大量の血液が必要になります。赤ちゃんの成長にあわせて血液量も増えてくるのですが、それでも足りず、ママが必要としている血液までもが使われることもあります。

それが原因で貧血症状が出やすくなり、めまいや立ちくらみ症状が起こることもあります。心配な場合は、産院で血液検査を実施して貧血の度合いをチェックしてもらいましょう。
貧血の症状によっては薬を処方されることがありますが、日頃から鉄分を多く含む食品を食べるようにしたり、妊婦用サプリメントで補ったりするとよいでしょう。

つわりや尿トラブルも落ち着いてくる時期

妊娠初期から悩まされていたつわり症状は、だんだんと落ち着いてきます。妊娠12週から妊娠16週の間にはつわりが治まる人がほとんどですので、この時期につわりがほとんどなくなるママも少なくありません。

また、子宮が骨盤の上の位置するようになりますので、大きくふくらんだ子宮が膀胱を圧迫されることも少なくなります。
妊娠してから頻尿や尿漏れに悩まされていた人も、その症状が落ち着いてくるでしょう。

妊娠線ができはじめる

お腹が大きくなるにつれて、皮ふにヒビの入ったような線が現れてきます。それが妊娠線です。
きちんとケアをしないと産後もその線が残ってしまうので、妊娠中から対策をすることがすすめられています。
妊娠線ができてしまうのは、お腹が急激に大きくなるスピードに皮ふが伸びるスピードが追い付かなくなってしまい、断裂してしまうからです。
お腹が急激に大きくなりはじめる妊娠13週頃から妊娠線が現れやすくなります。クリームやオイルを使って皮ふの弾力とうるおいを高めるケアをすることで、妊娠線ができにくくなります
また、急激な体重の増加も妊娠線がつきやすくなる原因となるため、体型の維持にも注意を払いましょう。
妊娠線の予防やケアについて、もっと詳しく

妊娠13週の赤ちゃんの状態

妊娠13週頃の赤ちゃんは、20〜40グラムほどの大きさに成長してきます。それとともに、赤ちゃんの輪郭もはっきりとしてきます。

赤ちゃんの器官が著しく発達

この時期に赤ちゃんの器官はほぼ完成しますが、出生してからすぐに外の世界で対応できるように、それらの期間はますます発達を続けます。
腸もすでにできていますが、その位置が人間と同じように大腸が小腸を取り囲むような形に収まるようになります。
また、この時期は骨髄が未発達なのですが、脾臓と肝臓を使って自分で血液を作り出すようにもなります。
そして、手の発達が著しくなり、親指と他の指を分けて動かせるようにもなります。さらには掌握(しょうあく)反射を見せるようにもなってきます。
掌握反射とは、触れたものを握ろうとする習性のことであり、指をしゃぶったり手を握ったりする動作を繰り返すようになるのです。手だけでなく足をバタバタさせる姿も見られるようになるでしょう。

妊娠13週にやっておきたいこと・気をつけたいこと

妊娠13週にもなると体調も安定してくるため、過ごしやすくなってきます。しかし、便秘や腰痛といったトラブルが続くこともありますので、今のうちに対策をしっかりととっておきましょう。

そして妊娠13週になると、切迫流産だけではなく切迫早産のリスクにも注意が必要になってきます。
早産は生まれてくる赤ちゃんへの負担が大きくなりますので、早めにその兆候を察知して病院で治療を受けましょう。

便秘になりやすい時期

つわりの時期に普通に食事ができなくなってしまうことや、大きくなった子宮が腸を圧迫してしまうことなどによって、便秘に悩まされるママが増えます。
しかし、つわりが落ち着いて食べ物が普通に食べられるようになっても、まだ便秘症状に悩まされるママも多いのです。便秘が続くと肌荒れや体調不良の原因にもなるので、早めに便秘の改善に努めましょう。

便秘改善のための対策として、食物繊維を多く含んでいるごぼうやキャベツ、かぼちゃといった野菜を積極的に食べるようにしましょう。
ヨーグルトやチーズ、といった発酵食品は、腸内の善玉菌を増やしてくれるので、お腹の調子を整えるのに役立つでしょう。
また、水分も普段より多めに取るようにする、水を飲むときは軟水よりも硬水をとるようにすると、便秘の改善に効果的です。

妊娠13週ころから注意したい切迫早産のリスク

胎盤が形成されてくると、ママも赤ちゃんの状況も安定してくるようになり、流産のリスクはかなり低くなります。だからといって100%安心ということはなく、この時期でも流産は起こりうることを覚えておいてください。
妊娠13週頃に腹痛と出血が認められて病院を受診したところ、切迫流産だったと診断されて治療を受けたケースも聞かれます。
ちなみに切迫流産とは、流産になりかけている状態のことをいい、適切な治療を受けることによって妊娠が継続できる可能性があるのです。

今後起こりうる切迫早産の症状

そして妊娠13週頃から、切迫流産だけでなく今後起こりうる切迫早産にも注意が必要になってきます。
早産とは赤ちゃんが妊娠22週から妊娠36週に生まれてしまうことですが、切迫早産とはその一歩手前の状態のことをいいます。
切迫早産の症状が見られたら、できるだけ早く産婦人科を受診することをおすすめします。

切迫早産で現れやすい症状の一つが、下腹部や背中の痛みです。切迫早産になると子宮が収縮を繰り返すようになりますので、背中や下腹部に痛みを感じるようになります。
また、お腹の張りも起こるようになります。しかし、お腹の張りは切迫早産ではなくても出てくる症状ですから区別がつきにくいのです。

妊娠中によるお腹の張りはしばらく横になって休んでいると治まることがほとんどですが、安静にしていてもお腹が張っている、規則的にお腹が張る、張りとともに生理痛のようにお腹が痛い、などという症状があったら、切迫早産の可能性が考えられます。
さらに、不正出血も切迫早産で起こりうる症状の一つです。出産直前の兆候として、“おしるし”と呼ばれる少量の出血があるのですが、それが切迫早産でも起こります。
おしるしの量は個人差がありますので、少量でも出血が見られたら他のトラブルの可能性も考えられます。

破水が起こることもあります。破水とは、赤ちゃんを包んでいる羊膜が破れ、中に入っている羊水が流れ出てしまう症状のことです。

破水の感じ方にも個人差があり、おりものの量がいつもより多いことで破水に気が付くケースもあれば、破水した瞬間に風船が割れたような感覚を覚えたのですぐに気が付いたというケースもあります。
破水が起こると羊水に雑菌が侵入しやすくなってしまいますので、その後1週間以内に出産にいたるケースがほとんどです。

切迫早産の原因と治療法

切迫早産が起こるのは、さまざまな原因が考えられています。主に、絨毛膜羊膜炎等の子宮内の感染症や、子宮頸管無力症や子宮頸管切除術の既往といった子宮頸管の病気、そして多胎妊娠などです。
また、妊娠中の喫煙や、やせすぎ、長時間労働ならびに重労働も早産の原因となる可能性があります。妊娠前や妊娠当初から切迫早産の原因にあてはまるような症状が見られる場合は、切迫早産に対して特に注意が必要になります。
切迫早産の主な原因である絨毛膜羊膜炎は、細菌性腟症という腟内の感染症が原因であることが多く、その場合は色のついた臭いおりものが多量に出ることがあります。
妊娠週数の早い段階からおりものが気になる場合には、お医者さんにその旨を伝え、調べてもらうとよいでしょう。
切迫早産の治療法の基本は、薬を飲んで安静にしていることです。安静にしていても症状が出てしまうときは、点滴治療を受けるために入院が必要となることもあります。
入院期間は人によってさまざまですが、長い場合は2~3ヶ月ほどの入院が必要になるようです。

切迫早産を予防するためには、日ごろからバランスのとれた食事をとるように心がける、カラダを冷やさない、無理をしないことです。
また、妊娠中に子宮の病気やトラブルを起こす可能性も高いので、妊娠前や妊娠の早い段階に治療を受けておくと切迫早産のリスクを低くできます。

まとめ

妊娠13週は体調が安定してくる時期で、赤ちゃんもお腹も大きくなってきます。エコーでだんだんと赤ちゃんの様子がはっきりとわかるようになりますので、妊娠している実感と喜びがますます大きくなるでしょう。
しかしお腹が大きくなってくる影響で、妊娠線ができやすくなったり、便秘や腰痛に悩まされたりといったトラブルも起こりやすくなります。
また、流産リスクも完全になくなったわけではありませんし、切迫早産のリスクにも注意が必要になってくる時期ですので、引き続き体調管理に気を付ける必要があります。

⇒妊娠14週目、胎動はまだかな?

<監修>
日本周産期新生児医学会 新生児蘇生法 Aコースインストラクター
日本産婦人科学会 専門医
札幌医科大学産婦人科 高田さくら

キーワード / keyword

この記事のキュレーター

生理日管理ツールの決定版「ルナルナ」が生理にまつわる悩みから妊活・妊娠・出産・育児までの困った!をサポートする情報をお届けします。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

ルナルナの最新情報をお届けします