【妊娠9週目】苦しいつわりはピークに。赤ちゃんはますます人間らしいカラダつきに

お腹の中の赤ちゃんが、より人間らしくなってくる妊娠9週目。つわりがピークに近づくママも多いようです。ママのカラダには、出産に向けてお腹や胸に変化が始まります。腰痛や便秘といった問題への対策を始め、これからのマタニティーライフに備えていきましょう。

妊娠9週目に入ると、つわりがピークになったり便秘に悩まされたりするママも多くなるようです。 妊娠に伴い変化が起きる自分のカラダと、どうやってうまく付き合っていくかを見つけることが、この時期を少しでも楽に乗り切る方法といえます。 この時期になると、赤ちゃんの体重は3〜12グラムまで増え、身長も3〜4センチ程度にまで成長します。 性別の判断はまだつきませんが、羊水を飲んでおしっこをしたり、外の音や光に反応してカラダを動かしたりするようになります。

妊娠9週のママの状態

baby_9 つわりがピークに達し、お腹や胸も膨らんでくるこの時期のカラダ。 この時期を乗り越えれば、あとは少しずつでも楽になっていくはず……。 そんな思いを胸に、もうひと踏ん張りの期間です。心配していた流産の可能性が下がるのも妊娠9週目だといわれています。

「9週目の壁」とは?

妊娠に関する情報を見ていると、「9週目の壁」というフレーズを目にすることがあります。 これは流産の7割が妊娠9週目までに発生することを受けたもので、妊娠9週目を乗り切ると流産のリスクが少し下がるためです。 この時期の流産は、染色体の異常や赤ちゃんの成長がうまくいかずに起こるものが多く、防ぐことができないものが多いものです。 しかし、安静にすることで状況が改善することのある切迫流産のケースもあるので、出血や腹痛がある場合は、まずかかりつけの病院に電話し医師の診察が必要かどうか指示を受けることがポイントとなります。

胸にも変化が現れる

妊娠9週目付近になると、ホルモンの関係で胸の張りを感じるようになってきます。 「いつものブラジャーがきついな……」と感じたら、ワイヤーのないブラジャーに変えたり、スポーツブラやカップ付きのタンクトップに変えたりして、心地よく過ごせるものを探してみましょう。 また、乳首にブツブツを発見して驚く人もいるかもしれません。これは「モントゴメリー腺」と呼ばれるもので、出産・授乳に向けてカラダが準備をしているということなので、心配することはありません。 ブツブツした突起から分泌物が出ることがありますが、これも胸が授乳に向けて準備を行っているサインです。 かゆみや痛みを感じるケースもありますが、いじりすぎたり無理につぶしたりするのはやめましょう。

お肌の乾燥が気になる

お腹の赤ちゃんにビタミンやミネラルといった栄養分が必要になるため、ママの体内の栄養分が減ってしまい、その影響が肌に出ることがあります。 ホルモンの影響やこういった栄養不足は、お肌の乾燥につながりやすいので、栄養バランスに気をつけた食事をとったり、保湿効果の高いスキンケア製品を取り入れたりしてみましょう。 ただ、つわりのつらいこの時期は、新しいスキンケア製品のニオイが気になったり、お肌に合わずに肌荒れが起きてしまうこともあります。 無香料のものや添加物の入っていないナチュラルなものを選んでおくと、問題の発生を抑えることができそうです。

妊娠9週の赤ちゃんの状態

妊娠9週目の赤ちゃんは、内臓がほぼ完成し、今度は手の指や爪といった細かい部分ができはじめ、鼻や口、舌や耳などの部分もどんどん発達していきます。 まだまだ小さいながらも、ママやパパに会える日のために、日々成長を続けているのです。

エコーの種類もいろいろ

この時期の赤ちゃんはしっぽもなくなり、立派な2頭身になります。 エコーで丸い頭と手や足がわかったり、脳や心臓も確認できたりするようになります。 手足をバタバタ動かしている様子が見える場合もあるそうです。 病院によっては、従来のエコーだけでなく3Dや4Dといった新しい技術のエコーを行うところも増えています。 お腹の中の赤ちゃんの映像を立体的に映し出してくれる3Dエコーは、よりリアルな赤ちゃんも見ることができ、4Dではさらにそこに動きがついた画像を見ることができます。

出産予定日の再確認

妊娠9週目の赤ちゃんの大きさは、個人差が少なく、正確な出産予定日を割り出すのに使われることが一般的です。 エコーで頭殿長(CRL)を計測し、その数値をもとに出産予定日の確認を行います。 妊娠したタイミングが正確にわからなかった人でも、この時期の赤ちゃんのサイズを測ることで、生まれる時期を把握できるということです。

妊娠9週にやっておきたいこと・気をつけたいこと

つわりがピークになるこの時期は、妊娠8週目に引き続き、脱水症状の心配が高くなります。 こまめな水分補給を心がけ、普段より多めに水分を摂るよう心がけましょう。 また、疲れやすくなったカラダを労わってあげることも大切です。無理にいつも通りの生活を送ろうとせず、自分にあったペースを見つけていきましょう。

つわりがきついときはフルーツやレモン水に挑戦

つわりのピークで、何も食べる気がしない、何を見ても気持ち悪くなる……。 そんなときは、フルーツやレモン水を取り入れるのもおすすめです。 フルーツの多くは、葉酸やビタミンなど、妊婦さんにとって大切な栄養を豊富に含んでいます。 また、スナック菓子やケーキと比べて、低カロリーなところも魅力のひとつ。 小腹が空いたときのおやつとして、冷蔵庫に常備しておくと安心です。 そして、脱水症状にならないための対策として欠かせないのが水分補給。 しかし、水のニオイが気になって飲めない場合もあるかもしれません。 そんなときは、レモン水に挑戦してみましょう。 今まで、コーヒーやお茶が主流だった人も、カフェインの多量摂取を控えるためにもおすすめです。 レモン水は冷たいままでもホットにしても楽しむことができるのでうれしいですね。

腰が痛い人は対策を始めて

妊娠中に分泌されるリラキシンというホルモンが原因で、足の付け根や腰に痛みを感じることも。 これからお腹が大きくなるにつれて、腰痛がさらにひどくなる可能性があるので、早めに対策を行っておきたいところです。 対策としては、以下のようなものが考えられます。

●重たいものを持ち上げる時に、注意しながらゆっくり持ち上げる。または重いものは持たないようにする。

●長時間、立ち続けたり座り続けたりしない。

●足が疲れない靴を履く。

●腰を冷やさない。寒い場所での作業は避ける。

妊娠前は普通にできたことでも、意外とできなかったりカラダに負担がかかってしまったりすることがあるので、「これくらい大丈夫」と過信せずに、気をつけて生活しましょう。

便秘の予防も心がけよう

子宮が大きくなるに伴い、周りの臓器が圧迫されて消化が悪くなってしまい、便秘に悩まされることが出てきます。 また、ホルモンの影響で妊娠中は便秘になりやすい体質になっています。 便秘にならないように、食物繊維を豊富に含む食材や、乳酸菌の入った食べ物や飲み物を積極的に取り入れるようにしましょう。 水分が不足してしまうのも、便秘の一因です。 朝起きたら最初にコップ一杯の水や白湯を飲む習慣をつけ、適度にカラダを動かしてあげましょう。 あまりにも便秘の症状が続く場合は、下剤を使用することも可能です。 しかし、下剤も薬の一種ですから、どのようなものを使うかには注意が必要です。 服用を始める前に医師に相談し、正しい使い方を守ることで、お腹の赤ちゃんを守ってあげましょう。

まとめ

妊娠9週目になると、ここまで悩まされてきたつわりもいよいよピークに。 お腹の赤ちゃんは、手足や顔のパーツなどがしっかりしてきたのが、エコーでもわかるようになります。 ママのお腹や胸にも変化が始まり、便秘や肌荒れといったトラブルが発生することも。 これからのマタニティーライフをより快適に過ごすためにも、いろいろな対策を始めるのにぴったりの時期です。 ⇒妊娠10週目、つわりから解放されはじめる時期。赤ちゃんもどんどん成長! <監修> 日本周産期新生児医学会 新生児蘇生法 Aコースインストラクター 日本産婦人科学会 専門医 札幌医科大学産婦人科 高田さくら

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この記事のキュレーター

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