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ルールを守って判断し相手の気持ちを察する力がつく6歳児
小学校入学を控える6歳の子どもたち。体力面ではバランス感覚や柔軟性がつき、運動能力がアップします。また、ルールをふまえた判断をしたり、相手の気持ちを察したりすることもできるようになります。 身の回りのことが自発的にできるような支えは必要ですが、就学に向けて大きな成長が見られる時期です。
柔軟性もつき、さまざまな運動が上手に
この頃になると、3歳頃から盛んになった成長ホルモンの分泌促進によって、体型が6頭身に近づきます。
身長は出生時の2倍以上にもなります。
乳歯の生え替わりがはじまるのも、だいたいこの年齢の頃です。
体力面ではバランス感覚やカラダの柔軟性が上がり、立位体前屈では手のひらを床に付けることができたり、開脚した際に上半身を腰から前を倒すことができたりします。
そして、補助輪なしで自転車をこいだり、飛び箱、鉄棒の逆上がり、たけうま、棒のぼり、キャッチボールなどのさまざまな運動を上手にこなせたりするようになります。
記憶力も上がるので、自宅から幼稚園・保育園までの道順の説明が上手にできるようになります。また、通り道にあるシンボルマークを付け加えた地図を書くことも可能になります。なかには、自宅から友だちの家までの道順を覚えている子もいるかもしれませんね。
約束を守ったり、共感したりする力がつく
6歳になると、生活の中心は家庭から集団生活に移ります。友だちと過ごす中で自分なりの基準やルールが出来ていき、口げんかが増えていきますが、相手の主張を聞いてルールに基づいた判断をする力が育ちます。
そして、みんなが気持ちよく集団活動を過ごせるように良心が目覚めます。約束を守ろうとしたり、相手の気持ちを察してあげることができたりといった共感性を持つようになるのです。
運動会や七夕祭りなどの楽しいイベントでは、クラス全員で力を合わせて作業を進めることで、やりがいや喜びを持てるようになります。
それだけではなく、完成をイメージしながら役割分担して作業を進めることで、段取りを立てて見通す力も身に付くようになります。
また、この頃になると友だちの家へ遊びに行くようになると思います。家庭以外の地域社会の活動範囲が広がることで交通ルールをきちんと守れるようになったり、切符を買ってバスや電車などにも乗れたりするようにもなります。
小学生に向け、規則正しい生活リズムを
この頃になると、就学に向けて早寝早起き・朝ごはん・朝の排便など、規則正しい生活リズムを身に付けて、食事のマナーや着替え、忘れ物をしないように自分の持ち物の自己管理など、身の回りのことが自発的にできるようにサポートしてあげましょう。
そして、小学校の入学は子どもにとっても親にとっても大きな出来事です。
「友だちがたくさんできるかな」「静かに授業を聞けるかな」「先生に怒られないかな」など心配事を増やすような発言や、「〇〇ができないと一年生にはなれないよ」などと不安になるような発言は慎みましょう。
反対に、小学校に入ったらできることや学ぶことへの興味付けができるように、期待を込めた励ましや応援をしてあげると良いでしょう。
また、子どもが入学に対して不安を持っている場合には、その気持ちを受け止めて、小学校に入学してから経験できる楽しい出来事などのプラスな面を具体的に説明して、徐々に不安を取り除いてあげてください。
子どもが小学校に楽しく通って、充実した学校生活を送れるように、温かく見守ってあげましょう。
集団に入るまでに予防接種を決められた回数終了しているかを確認してください。新たに定期接種になった予防接種が増えています。自治体の助成制度を利用して必要回数を接種しておいてください。
★今回のポイント★
・体力面ではバランス感覚や体の柔軟性が上がる
・記憶力も上がり、幼稚園までの道順の説明ができるようになる
・集団生活の中で良心がめざめ、相手の気持ちに沿った行動ができるようになる
・地域社会の活動範囲が広がり、交通ルールを守って公共交通機関にも乗れるようになる
この記事の監修
日本小児科学会専門医 菊池 透先生
初回公開日:2017年7月10日
最終監修日:2021年5月26日
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