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嫌なことでも気持ちを切り替えられるようになる4歳児
4歳になると、自分の中の相反する気持ちや行動を理解し、切り替えられるようになります。「疲れたけど、がんばる!」「本当はおもちゃを使いたいけど、貸してあげる!」と我慢できるようになり、仲間同士で助け合う場面も増えてきます。言葉の表現も広がり、その日のできごとを詳しく話してくれる子も。
バランス感覚や言葉の表現力が向上
この頃になると、体力がつき、バランス感覚もしっかりしてきます。
それまでは、いまいちうまくできなかったケンケンパやうさぎ跳びといった、2つの異なる行動を同時に行う複雑な行動が上手にできるようになります。
そして、片足立ちのまま5秒から10秒立つことができるようになる他にも、でんぐり返しやタイヤ飛び、鉄棒など、さまざまな遊具での遊びが可能になります。
これまでは単語や2言3言での会話がメインでしたが、4歳になると「だって~だから」と理由を付けて自分の考えを主張しはじめます。
4歳頃の子どもと会話をしてみて、意外とちゃんと自分なりの考えを持っているんだと感心した経験がある人もいるかもしれません。
家族以外の大人からも「小さいのに、しっかりしているね」と褒められるなど、子どもの感情に知能が追いついて来ているのを感じることが多くなります。
また、その日にあった出来事を詳しく話せるようにもなります。しゃべることが楽しくて、ついついうるさいと感じることもありますが、このような言葉が生活に彩りと楽しさを与えてくれます。
そして、「去年の夏休み」などの社会一般的に共通する時系列や、「懐かしい」などの複雑な感情や「まぁまぁ」などの微妙な中間ゾーンを意識した表現もできるようになります。相手の言葉にしにくい微妙な感情や、その変化をキャッチする力が目覚めた証拠ですね。
逆転の発想で気持ちを切り替え
自分の欲求を第一優先していた時期を過ぎて、4歳頃になると感情に知能が追いつき、自分を励ます心と自分を制する心を切り替えられるようになります。
そして、逆転の発想からマイナスをプラスに転換できることも可能になります。
具体的には、「ひとりは寂しいけど、パパが帰って来るからお留守番できる!」といったことができるようになるのです。
また、感情の表現も大きくなるので、今までできなかったこと・挑戦したことがなかったことの成功体験を誰かに伝えずにはいられなくなってきます。
「この前、ひとりでお留守番したんだよ!」と、色々な人に自慢して回るのは、このためかもしれませんね。
幼稚園や保育園などで友だちの輪が広がると、自分と年齢の違う子どもたちとの関係も広がりますよね。
同い年の友だち同士ではケンカが絶えない場合でも、自分よりも年下の子どもに対しては自ら面倒をみようとしたり、守ろうとしたり、叩かれたとしても我慢するようになります。
規則正しい生活と行動習慣をサポートしよう
この頃になると、基本的な生活習慣は、ほぼ自分の力で行えるようになりますが、歯みがきの仕上げや細かい部分はうまくサポートしてあげましょう。
そして、目指すは次のステップです。
朝スムーズに起きられるように早寝早起きを習慣づけたり、便意を感じたら自分でトイレに行き、おしりを自分でふけるように助言したりするなど、規則正しいリズムと行動習慣ができるように、サポートしてあげましょう。
また、小学校入学へ向けて、集団生活に少しでも早く慣れるように家庭内でもちょっとしたお手伝いを「当番」として任せたり、朝の準備や遊び道具の片づけができるように取り組んだりするのもいいでしょう。
近年、スマホの目への影響が問題となっています。近視を防ぐには屋外で2時間以上太陽光を浴びる(外遊びさせる)ことです。眠りのホルモン=メラトニンは5歳までが分泌量のピーク(メラトニンシャワー)です。ブルーライトで体内時計が狂わないように夜間のスマホ使用を控えてください。
★今回のポイント★
・体力がつき、平衡感覚もしっかりして、ケンケンパなどの複雑な行動が上手にできる
・逆転の発想からマイナスをプラスに転換できる
・理由を付けて自分の考えを主張しはじめる
・基本的な生活習慣は、ほぼ自分の力で行えるように
この記事の監修
日本小児科学会専門医 菊池 透先生
初回公開日:2017年7月8日
最終監修日:2021年5月26日
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