自分のカラダを知ろう、健康管理チェック

「プレコンセプションケア」の中でもまず大切なのが、自分のカラダを知ることです。

あなたは体重や基礎体温など、自分のカラダの状態や、ココロの状態に目を向けていますか?

自分のカラダを知るために必要なことや、カラダやココロの適切な健康管理について説明します。

太りすぎも痩せすぎも注意が必要!妊活・妊娠中・出産のリスクを高める

太りすぎも痩せすぎも、排卵障害をはじめとした妊活や妊娠・出産に関するリスクを高める可能性があります。

肥満や痩せが原因となる妊娠・出産・赤ちゃんの健康への影響

これは女性だけでなく男性にも当てはまり、男性の肥満は不妊リスクを高めるという報告もあります。

そこで知っておきたいのが、「適正体重」です。適正体重は、体重と身長から算出される体格指数「BMI」によって確認できます。

BMI値が「22」のときが「適正体重」「標準体重」といわれています(*2)

「太っている気がする……」と感じる方も多いかもしれませんが、実は20~30歳代の5人に1人は「やせ」の状態です(*3)。まずは自分のBMIを確認し、健康的な適正体重を目指しましょう。

BMIの計算方法

適正体重がわかったら、その体重を維持するために適切な運動も取り入れましょう。

「プレコンセプションケア」では、週に約150分の運動を推奨しています(*4)。

まずは、自宅でできる軽い体操から始めてみるのがおすすめです。運動が習慣になってきたら、早歩きの散歩なども取り入れると、カラダだけでなくココロもリフレッシュできます。

基礎体温はカラダのサイン!自分のカラダを知るヒントがいっぱい

基礎体温とは、安静な状態(生命維持に必要な最低限のエネルギーだけを使っている状態)のときの体温のことです。基礎体温を知ることで、自分のカラダのリズムや健康状態を把握できます。

基礎体温の測り方

特に女性は、ホルモンの影響で基礎体温が周期的に変動します。基礎体温を記録することには、月経の予定日や妊娠しやすい時期、妊娠の可能性を予測できるなど、多くのメリットがあるのです。
婦人体温計は、一般的な体温計よりも細かな体温を計測でき、薬局等でも購入できますので、まずは記録をしてみることから始めてみましょう。

また、基礎体温表は婦人科を受診する際にとても大切な資料となります。基礎体温とともに、体調の気になる点やおりものの状態もかか記録しておくと、より正確な診断やアドバイスに役立ちます。

基礎体温グラフの見方はこちらをご覧ください。

ストレスで悩んでいないですか?~ストレスと上手に付き合う方法~

現代社会はストレスが多く、カラダだけでなくココロのケアも大切です。

「最近、寝つきが悪いな」「なんだかやる気が出ない」「食欲がない」といった身近な症状も、もしかしたらストレスが原因かもしれません。

大切なのは、「自分がストレスを感じていること」に気付くことです。

ストレスチェック

これらの症状のいずれかに当てはまる場合は無理に我慢せず、ゆっくりと休む時間をとり、ココロとカラダを休めましょう。

ただし、すべてのストレスを取り除くことは難しいため、ストレスとうまく付き合っていくことも重要です。

おすすめは、日常生活にストレス解消法を取り入れること。自分なりのストレス解消法を見つけられるとよいですね。

日常生活で最も手軽にできる例が「腹式呼吸」です。

背筋を伸ばし、軽く目を閉じてお腹に手を当てながら、ゆっくり3秒かけて口から息を吐き、同じように3秒かけて鼻から息を吸います。これを5~10分続けましょう。

そのほか、軽い運動や日記に今の気持ちを書き出すこと、入浴などもリラックスに効果的です。生活の中に無理なく取り入れられる方法を見つけてみてくださいね。

もし一人で抱えきれずにココロがつらくなることがあったら、医療機関や専門の相談窓口などをぜひ活用してください。あなたの気持ちを大切にしながら、無理せずに一歩ずつ進んでいきましょう。

よく知っているようで、意外と知らない自分のコト。

「プレコンセプションケア」は自分自身をやさしく見つめ直すことからはじまります。今から少しずつ、カラダやココロに問いかけながらケアを続けることで、未来の自分や子どもたちの明るい未来へとつながっていきます。

出典
*1 産婦人科 診療ガイドライン―産科編 2023(公益社団法人 日本産科婦人科学会/公益社団法人 日本産婦人科医会)
*2 一般社団法人 日本肥満学会
*3 2023年 国民栄養・健康調査(厚生労働省)
*4 WHO(世界保険機関)が推奨するガイドライン
*5 ストレスとの上手な付き合い方ガイドブック 東京都福祉保健局