かかりつけ医はあなたの健康パートナー

あなたは「かかりつけ医」をもっていますか?

かかりつけ医とは、健康について気になることがあれば気軽に相談できて、必要なら専門の医師や病院を紹介してくれる、頼れるお医者さんのことです。

女性にとっては、婦人科にかかりつけ医をもっておくことも、とても大切です。カラダやココロのことを気軽に相談できる身近なお医者さんがいれば安心して毎日を過ごせますし、ライフプランを考えるときにも心強いですよね。

そこで今回は、「かかりつけ医」をもつメリットや、特に妊娠を考えているときに相談しておきたいことについて、わかりやすくお話しします。

かかりつけ医は“健康のパートナー”~メリットと必要性~

女性のカラダは、思春期から更年期まで、ずっと変化し続けます。

女性ホルモンは、妊娠や出産だけでなく、カラダやココロの調子にも大きな影響を与えています。

例えば、定期的に訪れる生理は、ホルモンバランスのサインのひとつ。生理がきちんと来ているかどうかは、今の体調が整っているかどうかを知る目安にもなっています。

でも、カラダの変化や不調に気付いたときに、誰に相談すればいいのか迷うこともあります。そんなときに頼りになるのが「かかりつけ婦人科医」です。あなたのカラダの変化に常に寄り添い、専門的な視点からアドバイスをくれます。

元気なときも、ちょっと気になることがあったときも、気軽に立ち寄れるような「頼れる人生のパートナー」と出会っておくことは、これからの女性の健康を守る大きな力になるはずです。

生理で気になることがある……そんな時は迷わず婦人科医に相談

生理(月経)がいつも通りに来ていることは、女性ホルモンがきちんと働いている証拠です。

「最近、生理の様子がちょっと変わったかも?」と感じたら、次の6つをチェックしてみましょう。

注意が必要な生理のチェックポイント

小さな変化であっても、カラダからの大切なサインかもしれません。ひとつでも当てはまる症状がある場合は、かかりつけ婦人科医に相談しましょう。

また、今はまだ妊娠を考えていない人は、かかりつけ婦人科医に自分に合った避妊法について相談してみるのもおすすめです。コンドームや経口避妊薬(ピル)、子宮内に入れる避妊器具など、あなたに適した避妊法をアドバイスしてもらえます。

持病が妊娠に与える影響も知っておこう

高血圧、糖尿病、喘息など、持病がある場合は、妊娠をきっかけに症状が悪化してしまうことがあります。

妊娠中はカラダに大きな変化が起きるため、今まで安定していた病気であってもコントロールしにくくなるためです。

また、服用している薬によっては、赤ちゃんへの影響を避けるために種類や量を見直す必要が出てくる場合もあります。

持病のコントロールが不十分な場合の妊娠への影響*1

そのため、妊娠は計画的に進めることが何より安心。妊娠がカラダにどう影響するか、どんな注意点があるかを事前に理解しておくことが、一番のリスク管理です。

「将来的には赤ちゃんが欲しい」と考えはじめたときでいいので、まずは気軽にかかりつけ医に相談してみましょう。早めに一言伝えるだけで、あなたと赤ちゃんを守る大きな一歩になります。

家族歴も確認しておこう

「家族歴」とは、家族の健康(病気)に関する情報を記録したものです。

遺伝的に影響を受けやすい病気や、将来気をつけたい病気を知るための手がかりとなります。

かかりつけ婦人科医に家族歴を伝えておけば、必要な検査や予防策を提案してくれるでしょう。

人生をデザインしてみよう!

就職・転職・退職、結婚、妊娠・出産、子育て、介護、老後など、人生にはさまざまな転機が訪れます。

今、自分がどんな場所にいて、これからどこへ向かいたいのか、少し立ち止まって考えてみませんか?

まずは自分の「今後の人生プラン」を書いてみましょう。

今後の人生プラン例

深く考えすぎず、思いつくままに、自分の理想や夢、計画を書き出してみてください。
そして、その計画に近づくために、何を整えておけばよいのか、かかりつけ医に早めに相談した方が良いのか、今からできることを一緒に考えてみましょう。

あなたらしい未来を描く第一歩は、自分の気持ちや考えを整理することです。
どんな人生を歩むかに「正解」はありません。自分にとって心地よい道をイメージするために、人生プランを活用してみてください。

「プレコンセプションケア」を通じて、自分の未来や人生プランを少しずつ形にしていきましょう。

出典
*1 産婦人科 診療ガイドライン―産科編 2023(公益社団法人 日本産科婦人科学会/公益社団法人 日本産婦人科医会)