閉経前と閉経期のカラダ

閉経前は生理が不安定に

40歳を過ぎると、生理が不安定になりがちです。これは、そろそろ閉経が近づいているサイン。無月経の状態が続いた後に、久しぶりに生理が来るということもよくあることです。

更年期なのかどうなのかと心配という人は、基礎体温をつけてみて、高温期と低温期に分かれているかを確認すれば、ホルモンの分泌状態や排卵しているかどうかがわかり、ひとつの目安となります。

45歳を過ぎて生理が来ていても、基礎体温の変化から排卵をしていないことが見てとれるならば、閉経が近づいている証拠。生理が1年以上来ない状態が続いたら、閉経とされます。

また、40歳未満で閉経が起こることを、「早発閉経」と呼び、30歳未満の女性で1,000人に1人、40歳未満で100人に1人いると言われています。

閉経期のがんリスク

40代から多く見られるようになる子宮体がんは、多くの場合、女性ホルモンが深く関与しています。エストロゲンとプロゲステロンの2つの女性ホルモンは、バランスを取り合って子宮内膜を整えています。
このバランスが崩れ、エストロゲンが過剰な状態になると、子宮体がんのリスクが上がると考えられています。
閉経の前後、月経不順、妊娠・出産の経験が少ない、肥満などは、長期間エストロゲンにさらされているため、子宮体がんになりやすいと言えます。

早期の子宮体がんの場合は、子宮や卵巣を摘出する単純子宮全摘出術を行います。病巣の摘出が難しい場合は放射線療法や抗がん剤治療が行われることもあります。
平成26年からは、傷口が小さくて出血も少なく、回復も早いとされる腹腔鏡下子宮体がん根治手術が保険適用となっています。

子宮体がんに限らず、早期発見のため1年に1度は定期検診を受けるようにしましょう。